名称:「遠距離現在 Universal / Remote」国立新美術館
会期:2024年3月6日(水)~2024年6月3日(月)
会場:国立新美術館
時間:10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
休館日:火曜日 ※ただし4月30日(火)は開館
観覧料:一般 1,500円
大学生 1,000円
※高校生、18歳未満の方(学生証または年齢のわかるものが必要)は入場無料
※障害者手帳を持参の方(付添の方1名含む)は入場無料
※チケット情報は後日、国立新美術館ホームページ等でお知らせします
住所:〒106-8558東京都港区六本木7-22-2
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル
URL:国立新美術館
コロナ禍の日常生活の中で私たちが感じるようになった、ソーシャル・ディスタンシングによる緊張感、医療不足、より不安定となった雇用など、社会/経済全般における諸問題は、決して今に始まったことではありません。むしろ、ウイルスと同様に、パンデミックという状況によってよりはっきりと明るみに出た、世界各地の人々が同時に共有する問題と言えるでしょう。
人、資本、情報が世界規模で移動する20世紀後半以降のこれまでの社会は、2010年代より本格化したスマートデバイスの普及とともに、オーバーツーリズム、生産コストと環境負担の途上国への転嫁、情報格差など、それぞれのグローバルな移動に伴う問題を抱えたまま2020年を迎えました。そして、同じく国境のないパンデミックの発生により、人の移動には不意のストップがかかったものの、資本と情報の移動が止まる気配はありません。かえって、資本や情報の本当の姿が、垣間見えているようにも思えます。豊かさと貧しさ。強さと弱さ。私たちの世界のいびつな姿はますます露骨に、あらわになるようです。
展覧会タイトル「遠距離現在」は、ソーシャル・ディスタンシングや非対面コミュニケーションといったコロナ禍社会の条件はもちろんのこと、資本と情報が世界規模で移動する今世紀の状況をふまえたものでもあります。展示予定作品の多くは2020年以前のものですが、監視システムの過剰や精密なテクノロジーのもたらす滑稽さ、また人間の深い孤独を感じさせる作品群は、今の時代、あるいはこれからのポストコロナ時代の世界と真摯に向き合っているようにも見えます。
本展は、全世界(Pan-[全…, 汎… の意])の規模と、非対面の遠隔(Remote)という二つの視点から、グローバル資本主義やデジタル化社会といった現代アートにおける従来のテーマを新たに捉えなおすものです。1.「Pan- の規模で拡大し続ける社会」、2.「リモート化する個人」の構成からなる本展では、このような社会的条件が形成されてきた今世紀の社会の在り方について取り組んできた作家の作品をご紹介します。
◆ 出品作家
井田大介 Daisuke Ida
徐冰( シュ・ビン ) Xu Bing
トレヴァー・パグレン Trevor Paglen
ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ + ヒト・シュタイエル+ミロス・トラキロヴィチ Giorgi Gago Gagoshidze+Hito Steyerl+Miloš Trakilović
地主麻衣子 Maiko Jinushi
ティナ・エングホフ Tina Enghoff
チャ・ジェミン Jeamin Cha
エヴァン・ロス Evan Roth
木浦奈津子 Natsuko Kiura
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