「生誕120年 前田政雄展」北海道立函館美術館

名称:「生誕120年 前田政雄展」北海道立函館美術館
会期:2023年12月23日(土)~2024年4月14日(日)
   前期:12月23日(土)~2024年2月18日(日)
   後期:2024年2月22日(木)~4月14日(日)
会場:北海道立函館美術館
時間:9:30~17:00 (最終入場時間 16:30)
観覧料:一般 510円(410円)
   高大生 300円(200円)
   ※( )内は以下の割引料金
   ・前売料金
   ・団体料金(10名以上)
   ・リピーター割引料金(北海道立函館美術館または他の道立美術館、釧路芸術館で開催した特別展の半券を提示の場合。有効期限は半券に記載)
   ・どうなんアートリンク割引料金
   無料になる方
   ・65歳以上及び小中生は無料
   ・「毎週土曜日」に利用する高校生
   ・身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方及びその引率者(1名)など
住所:〒040-0001北海道函館市五稜郭町37-6
TEL:0138-56-6311 ・FAX:0138-56-6381
URL:北海道立函館美術館

前田政雄《駒ヶ岳》1959年 北海道立函館美術館
前田政雄《駒ヶ岳》1959年 北海道立函館美術館

函館出身の前田政雄(1904-74)は1924(大正13)年、木版画家・平塚運一の知遇を得て上京。梅原龍三郎から油彩画、平塚から木版画を学びましたが、やがて版画の道に専念します。
初期は、平塚門下らしい線描主体の素朴な表現を展開。のちに恩地孝四郎らから刺激を受け、次第に大胆な色面配置と大らかな構図ながらも重厚さを感じさせる山岳風景版画を制作するようになります。60年代以降は、丁寧な摺りによる美しい色彩と簡潔な構図によって、京都・奈良の古刹の美しさを表現しました。約50年にわたる版画家人生の中で、題材のほとんどを風景に求めた前田は、一貫して日本的な美を追求した版画家と言えるでしょう。
本展では、初期から晩年までの版画、油彩だけでなく、戦前の版画誌や版画技法書、道内画壇との交流を示す色紙や写真、挿絵・装丁を手がけた書籍などを含めた約200点を前後期に分けて紹介。日本近代版画史とともに歩んだ前田の画業を、生誕120年となる記念すべき年に、改めて振り返ります。
◆ 前田政雄(まえだまさお 1904~1974年)
明治37年函館に生れる。小学校5年生の頃、芸術家を志望し、大正13年上京する。後に川端画学校洋画科に学び、さらに油彩画を梅原龍三郎に学び国画会に出品。その後木版の技術をわが国版画界の元老であった平塚運一氏に師事し、下沢鉢八郎、畦地梅太郎らと平塚門下の3羽烏と呼ばれた。
昭和2年、国画会に油絵を出品。その後、版画と油絵の両方を出品(1930年代)する。1940年代以降は版画のみの出品となった。5年、国際美術協会展において「支笏湖」が受賞。11年、札幌今井呉服店にて個展を開催する。14年には第14回の国画会展で「房總海辺」が褒状、翌年には「黒猫」、「大海」で奨学金を受ける。
また赤光社展(函館)、道展にも出品。道展会員を経て、23年全道展会員になる。思地孝四郎の一木会(毎月第1木曜日に思地宅に集まったことから命名)の常連メンバーとなり、作品は風景版画が多く、初期は線描が主だったが、次第に色彩が重くなり重量感のある山岳風景画に特色が出てくる。
昭和49年3月、70歳で歿した。現在、北海道立近代美術館に「大漁網」と「槍ヶ岳」そして「山麗」の3点が収蔵されている。また、東京国立近代美術館には小笠原島へ取材旅行した時の作品「漁村」が収められている。

前田政雄《飛び石》1964年 北海道立函館美術館
前田政雄《飛び石》1964年 北海道立函館美術館
前田政雄《石庭C》1962年 北海道立函館美術館
前田政雄《石庭C》1962年 北海道立函館美術館
前田政雄《函館風景》1927年頃 市立函館博物館蔵
前田政雄《函館風景》1927年頃 市立函館博物館蔵
前田政雄《黒猫》1940年 北海道立函館美術館
前田政雄《黒猫》1940年 北海道立函館美術館
本間紹夫《前田氏の像 昭和六年十月一日 紹夫》1931年 個人蔵
本間紹夫《前田氏の像 昭和六年十月一日 紹夫》1931年 個人蔵
前田政雄《蔵王火口壁》1957年 北海道立函館美術館
前田政雄《蔵王火口壁》1957年 北海道立函館美術館
前田政雄《鉄線蓮》1971年 北海道立函館美術館
前田政雄《鉄線蓮》1971年 北海道立函館美術館
前田政雄《霊峰富士》1940年 北海道立函館美術館
前田政雄《霊峰富士》1940年 北海道立函館美術館
「生誕120年 前田政雄展」北海道立函館美術館
「生誕120年 前田政雄展」北海道立函館美術館

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