名称:「春の訪れ」上原美術館
会期:2024年1月20日(土)~2024年4月14日(日)
会場:上原美術館
展示室:近代館
時間:9:30~16:30 (最終入場時間 16:00)
休館日:会期中無休
観覧料:一般 1,000円
学生 500円
高校生以下 無料
※団体10名以上10%割引
※障がい者手帳をお持ちの方は半額になります
住所:〒413-0715静岡県下田市宇土金341
TEL:0558-28-1228
URL:上原美術館
花の香り、鳥の声、風の肌触り。身の回りにある自然は、わたしたちに春の訪れを知らせます。そして、絵の中にもその季節のうつろいが秘められています。
≪桜と鉢形城址≫は安井曽太郎が第二次世界大戦中、北京から帰って間もなく埼玉県寄居町で描いた風景です。安井は1944(昭和19)年夏、美術展審査のため、満州に渡り、北京に立ち寄って制作をしました。年末、北京で病に侵されてそこで療養し、翌年3月に帰国します。安井は帰国するとすぐに埼玉県寄居町に疎開しました。そして、間もなく描いたのが本作といわれています。その美しい眺めには、鉢形城址の下を流れる荒川のせせらぎ、鼻をくすぐる春の香り、空を吹き抜ける風の肌触りをも感じさせます。戦争が続く困難な時代にも季節は流れ、新たな春が訪れます。
本展では近年、新たに収蔵した安井曽太郎≪桜と鉢形城址≫のほか、西伊豆に吹く冬の西風が春の気配を告げる梅原龍三郎≪江ノ浦風景、残月≫、暗がりの中から桜が浮かび上がる須田国太郎≪桜≫、横山大観≪夜桜≫、あたたかな季節の香りを感じさせるピサロ≪エラニーの牧場≫やモネ≪藁ぶき屋根の家≫、新たな季節の喜びを歌うマティス挿画『シャルル・ドルレアン詩集』など、春の訪れを感じさせる絵画をご紹介します。上原コレクションより、新たな季節の訪れをお楽しみください。
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