総合展示「三國幽眠—勤王漢学者と京都」京都府京都文化博物館

総合展示「三國幽眠—勤王漢学者と京都」京都府京都文化博物館

名称:総合展示「三國幽眠—勤王漢学者と京都」京都府京都文化博物館
会期:2024年4月13日(土)~6月2日(日)
休館日:月曜日(ただし、4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
会場:京都文化博物館 2階総合展示室
開室時間:10:00~19:30(入場は19:00まで)
入場料:一般500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生以下無料
   ※( )内は20名以上の団体料金
   ※総合展示(2階)とフィルムシアター(3階)をご覧いただけます。
  (フィルムシアターは催事により有料の場合があります)。
主催:京都府、京都文化博物館
協力:伊東宗裕氏(漢文漢詩監修)
住所:〒604-8183京都府京都市中京区三条高倉
TEL:075-222-0888
URL:京都府京都文化博物館

「三國幽眠像」 1876年(個人蔵)
「三國幽眠像」 1876年(個人蔵)

 福井・三国湊出身の漢学者三國幽眠は、若い頃に上洛して鷹司家の儒官となり、多くの勤王志士や文化人と交流します。幕末には橋本左内らを鷹司政通・輔熙父子に紹介した罪で投獄されますが(安政の大獄)、九死に一生を得て京都に戻り、再び鷹司家に請われて、興正寺の家政総裁として活躍しましす。興正寺とは西本願寺の脇門跡でしたが、明治9年に鷹司政通の次男である本寂上人ほんじゃくしょうにんが一派本山として独立させた寺です。
 幽眠は儒学者以外にも彦根出身の岸竹堂をはじめとする絵師や山本秀夫、山本復一らの学者など幅広い交流が認められます。幽眠の息子・直篤は明治5年西村總左衛門家(現・千總)に養子に入っており、幽眠は絵画や染織産業関係者とも深いつながりをもち、明治前期の学術・文化分野における中心的人物の一人でした。
 2016年に京都府に寄贈された大橋家の資料にも三國幽眠や岸竹堂、今尾景年らの作品があります。大橋家とは西村總左衛門家の番頭格にあたり、西村家における明治前期の厳しい経済状況の中で三國幽眠は影響を与えたと思われます。今回は、京都市在住の玄孫や、石川県七尾在住の本家の遺族らからお借りした新出資料を中心に、これまであまり知られていなかった三國幽眠の人物像と京都における明治初期の文化交流活動の新たな一面を展開します。

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