「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」熊本市現代美術館

「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」熊本市現代美術館

名称:「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」熊本市現代美術館
会期:2024年7月13日(土)〜9月23日(月・振)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーI・II
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館 3F
開館時間:10:00〜20:00(入場は19:30まで)
休館日:火曜日
観覧料:一般 1,300円(1,100円)、シニア 1,000円(800円)、学生(高校生以上) 800円(600円)、中学生以下 無料
   ※( )内は、前売、20名以上の団体などの料金
   ※前売券は7月12日(金)まで販売
   ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などの提示者および付添者1名は無料
主催:熊本市現代美術館(熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団)、熊本日日新聞社、KKT熊本県民テレビ
助成:スカンジナビア・ニッポン ササカワ財団
企画協力:ブルーシープ
後援:熊本県、熊本県教育委員会、熊本市教育委員会、熊本県文化協会、熊本県美術家連盟、熊本国際観光コンベンション協会、NHK熊本放送局、J:COM熊本、エフエム熊本、FM791
住所:〒860-0845熊本県熊本市中央区上通町2-3
TEL:096-278-7500
URL:熊本市現代美術館

三部正博 《イルヴァ・カールグレンのアトリエに佇むガラス食器》 2022年
三部正博 《イルヴァ・カールグレンのアトリエに佇むガラス食器》 2022年

事の発端は2013年、スウェーデンに住むガラス作家の山野アンダーソン陽子のもとに、日本から一人のグラフィックデザイナーが訪ねてきたことでした。「山野さんのガラスの作品を本にしたらどうか」と提案を受けたことをきっかけに、アートブックを制作する「Glass Tableware in Still Life(静物画の中のガラス食器)」というプロジェクトが始まります。
――どんなガラスの食器を描きたい?
山野はスウェーデン、日本、ドイツを拠点とする18人の画家に声をかけ、静物画に描きたいガラス食器を言葉でリクエストしてもらいました。リクエストの言葉に応じて、山野はクリアーのガラスを吹きます。そして出来あがったガラス食器をもとに画家は絵を描く。どんな絵でもいいので、絵のどこかに必ずガラスを入れることが条件です。
そうやって生まれたガラスの器と絵画は、アートブックとして編まれるべく、写真家によって撮影されました。写真家は8×10の大判カメラを携えて、スウェーデン、ドイツ、日本を旅し、それぞれの画家のアトリエに佇むガラスの器と絵画のある世界をとらえていきました。
一冊のアートブックが結実するまでに、画家の言葉はガラスを生み、ガラスは絵を生み、ガラスと絵は写真を生みました。そしてここに展覧会が生まれ、そこから見る者たちの言葉を生むでしょう。展示室には、ガラス食器をめぐる作品とともに、作り手たちと見る者たちの生きている関係性が輝いています。

大正期、子どものための文化が目覚ましく開花した。1918(大正7)年には児童雑誌『赤い鳥』が創刊され、「童謡」が誕生する。伝承された昔話や民話だけでなく、これらを基に新たに創作された物語、さらに全く新しい創作童話も発表された。しかし、当時出版された挿絵は、物語の添え物としかみなされなかった。このような状況下で、子どものための芸術こそ本物の芸術でなければならない、そのために「童画」という言葉を発案し、これを一つのジャンルとして確立することを目指し、活動した人物がいた。その人こそが武井武雄(1894~1983)である。今年、生誕130年を迎える武井の豊富な創作活動をふりかえる展覧会を開催する。
武井は「童画家」として活躍する一方、版画家、デザイナー、教育家としても大いに活躍した。さらに、郷土玩具収集にも没頭し、『郷土玩具 東の部西の部』(1930年)の出版により初めて郷土玩具を体系的に紹介するという研究者としての一面もあった。
本展では、豊かな幻想世界を通じて子どもたちに夢を与える[童画]、銅版画や木版画など多様な技法で制作された[版画]、装丁・ 函 (はこ)・本文・絵で構成される総合芸術で「本の宝石」とも称される[刊本作品]を軸に、原画類やデザインの仕事など、多岐にわたる武井の幻想にあふれる世界を紹介する。巡回展である本展において目黒会場のみの展示として、武井と日本童画会で志を共にした目黒ゆかりの作家、秋岡芳夫の童画作品もあわせて展示する。さらに、「アウト・オブ・民藝 武井武雄編」では、展示とトークイベントを通して武井の関連人物を相関図で紐解く。他にも、武井の生涯と作品を解説する講演会など、様々な角度から武井芸術の魅力に迫る。

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