「北海道の器 工藤 和彦 作陶展」札幌三越

上)【オホーツクショコツ四方花入】径16×高さ23cm 中)【黄粉引四方花入】幅11×奥行10×高さ21cm 下)【緑粉引豆花入】径6×高さ10cm

名称:「北海道の器 工藤 和彦 作陶展」札幌三越
会期:2024年10月1日(火) ~ 2024年10月7日(月)
会場:札幌三越 本館9階 三越ギャラリー(Aギャラリー)
住所:〒060-0061 札幌市中央区南1条西3丁目-8
TEL: 011-271-3311(代表)
URL: 札幌三越

神奈川県生まれの工藤和彦氏。愚直に作陶の日々を重ねることでのみ陶技を深めることができます。今では少なくなった職人気質を持った陶芸家です。1990年代に北海道に移り住み、約30年間、陶芸活動をしています。かつて明治期に北海道に移り住んだ先人たちと同じく、工藤氏は北海道に住み続け、陶芸で営みを続ける意義を日々想いながら陶芸の道を歩んでいます。工藤氏の器が表面的な美しさだけではない確かな存在感を感じさせるのは、そんな思いを持って日々作陶を続けているからでしょう。夏を終える時期に剣淵の陶土を掘ってきたと伺いました。どんな状況にあっても例年と同じ営みを繰り返せることの喜びを今は強く感じられるのではないでしょうか。工藤氏の陶芸家としてのアイデンティティは紛れもなく道北・剣淵の陶土です。 ただ、剣淵の土は陶芸で言う味のある土では決してありません。その土を使って 唐津焼にも負けない質感を創り出しているところが工藤氏の優れたところです。 誰もができる仕事ではありません。北海道が誇れる陶芸家のひとりです。札幌三越で12回目となる本展は、薪窯による新作のほか、近年取り組んでいる型打ちの木瓜形や輪花形などの器をはじめ、初期から20年近く作り続けているロングセラーの片口シリーズなど、工藤氏の代表的な作風の黄粉引のほか、白樺ホワイト、緑粉引などの充実した作品の数々を一堂に展示・販売いたします。北海道の大地にしっかりと立つ工藤氏の作る良質な“やきもの”をどうぞご高覧ください。料理を盛り付ける喜びは、うつわ選びから・・・会場でお待ちしております。

◎会期中、作家在廊予定
工藤和彦(Kazuhiko Kudō)
【陶歴】
1970年 神奈川県生まれ
1986年 工業高校のデザイン科に進学中に陶芸の魅力を知る。陶芸のクラブ活動に入る。
高校時代から瀬戸、常滑、信楽、備前などの焼き物の産地を巡り、多くの陶芸作家を訪ねる。
1988年 高校を卒業後、信楽焼作家神山清子先生、神山賢一先生に師事する。
     半地下式穴窯による薪焼成、粘土の扱い、釉薬の調合など、生活を共にさせていただきながら内弟子となり学ぶ。
1991年 滋賀県内の福祉施設で作られたアウトサイダー・アートに興味を持ち、福祉施設で陶芸の職業指導員となる。
1993年 北海道剣淵町の福祉施設の開設に伴い、窯業の指導員として迎えられる。剣淵町の地元粘土に興味を持ち研究を始める。
1996年 福祉施設職員を退職し、個人作家として独立。剣淵町に自宅兼工房を設ける。主に北海道北部の土石原料の調査を行う。
2001年 当麻町に移住。木灰による釉薬、焼成温度と還元雰囲気を微妙に調整し「黄粉引」が完成する。
2002年 旭川市東山に移住。旧旭川温泉の環境整備、改修を始める。その後、建物と周辺の土地4000坪を含めて取得する。2003年 うつわの全国公募展にて「黄粉引平片口鉢」が料理研究家の栗原はるみさんによって、「栗原はるみ」大賞に選ばれる。
     この片口シリーズは後に、クラフトセンタージャパンの選定品にもなる。
2006年 アール・ブリュット・フォークアートを主体としたアートNPO ラポラポラを設立、代表となる。
その後、滋賀県のNO-MAの企画展、道立旭川美術館での「アール・ブリュット交差する魂展」(2007年)
「アロイーズ展」(2009年)などの企画・アートディレクターを務める。
2007年 札幌 三越美術画廊にて個展、特設会場にて「工藤和彦のうつわで懐石」を開催。(料理人の姉崎貴史氏)
2008年 NHKにて工藤和彦の創作をドキュメンタリーで紹介される。(北海道内20分・全国15分)
2013年 ヨーロッパ最大の陶磁器の祭典Tupiniers du Lyon に日本人として初参加
2015年 登り窯を完成させ、薪窯焼成を始める。
2016年 NEWYORK『SARA』での展覧会に出品
2017年 旧旭川温泉を「ウラヤマクラシテル」として命名し、ギャラリーを設ける。
現  在 旭川市東山在住

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