サムライ・アート展「─刀剣、印籠、武具甲冑、武者絵、合戦絵─」東京富士美術館

サムライ・アート展「─刀剣、印籠、武具甲冑、武者絵、合戦絵─」東京富士美術館

名称:サムライ・アート展「─刀剣、印籠、武具甲冑、武者絵、合戦絵─」東京富士美術館
会期:2024年10月12日(土)~2024年12月22日(日)
会場:東京富士美術館:本館・企画展示室1〜4
休館日:月曜休館(祝日の場合は開館。翌日火曜日が振替休館)
開館時間:10:00~17:00(16:30受付終了)
主催:東京富士美術館
後援:八王子市、八王子市教育委員会
協力:月山日本刀鍛錬道場
住所:〒192-0016東京都八王子市谷野町492-1
TEL:042-691-4511
URL:東京富士美術館

サムライ・アート展「─刀剣、印籠、武具甲冑、武者絵、合戦絵─」東京富士美術館
サムライ・アート展「─刀剣、印籠、武具甲冑、武者絵、合戦絵─」東京富士美術館

刀剣や甲冑をはじめとする武器・武具類は、実戦で用いられるのと同時に、武威や家格を誇示する宝物として珍重され、鑑賞の対象とされました。優れた工芸技術と武家文化の隆盛を背景に、刀などの武器・武具は日本独自の発展を遂げ、今日では「サムライ・アート」とも称されます。現代に伝わる武士の遺愛の品は、消費され失われた実用品とは一線を画し、いずれも武士の美意識や匠のこだわりを反映しており、贅を尽くした逸品といえます。また、歴史上の戦や軍記物語を題材とした合戦絵や武者絵には、武具甲冑を身に帯び、刀を振るって戦う侍の勇姿が溌剌と描かれています。本展では当館の収蔵品を中心として、刀剣、刀装具、甲冑、兜などを一堂に展覧するとともに、絵画資料に描かれた武士の姿を紹介し、「サムライ・アート」の魅力に迫ります。
第1章──紫電一閃!サムライの魂、刀剣
我が国独自の鍛治技法で製作された日本刀は、一千年以上の伝統を有しています。機能性を追求した刀剣はまさしく鉄の芸術品であり、一切の無駄を省いたそのかたちや、地鉄・刃文に特有の美を見出し、鑑賞の対象とされました。刀剣は自家の格式や権威を象徴する品として尊ばれ、公の場での贈答や社寺への奉納にも用いられました。本章では、当館所蔵の刀剣コレクションを中心に、平安時代から江戸時代にかけての刀剣を展観し、燦然と輝く刀剣の美をご堪能いただきます。
第2章──武具繚乱!サムライの装い
武士の命を守る武具甲冑・兜などは、桃山時代から江戸時代にかけて家柄や威容を表す意匠が施されるなど実用性を超えて洗練度をまし、注文した武士の美意識を反映するものとなっていきます。そうした武具の制作には様々な分野の多くの職人が関わり、熟練の技術と手間を惜しみなく注いで武士の求めに応じました。本章では武士の装いを今に伝える大名家ゆかりの甲冑、兜、陣笠、陣羽織などの武具類に加え、拵・鍔等の刀装具、そして江戸時代を通じて武士の装身具、愛玩・贈答品として発展した印籠を展示します。現代に伝えられる武士のこだわりの美を感じていただければと思います。
第3章──英姿颯爽!描かれたサムライ
歴史の転換点となった戦は古くより、『平家物語』などの軍記物語をもとに、さまざまな画面形態で描かれました。室町時代以降、合戦図は屏風の大画面に描かれるようになり、江戸時代には複数場面を組み合わせた作例や、著名なワンシーンを抜き出した作例など、多様な合戦図屏風が制作されました。
合戦図屏風で好まれた主題は浮世絵でも人気を博し、武者絵という一大ジャンルを形成しました。とりわけ、「武者絵の国芳」と謳われた歌川国芳とその門下による作例には、自由な画想によって描かれた躍動的な武士の姿を見ることができます。本章では、江戸時代の源平合戦図屏風や武者絵とともに、明治時代以降の作例をあわせて紹介し、時代を超えて描き継がれた侍のイメージをたどります。
エピローグ──サムライが愛した美の伝承
明治以降、武士の時代の終焉とともに刀剣や武具甲冑、印籠などは注文主を失って急速に不遇の時代を迎えることとなりました。そうした厳しい時代状況の中で、日本刀は日本独自に育まれた美と技術を伝承するため、美術刀剣として新しい出発をし、刀鍛冶や研ぎ師、刀装具の職人が伝統を未来につなぐために日々制作に取り組んでいます。エピローグでは現在第一線で活躍する刀匠による刀剣を展示し、現代に伝承されるサムライの美をご覧いただきます。

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