「つん 今日も「あなぐまち」で生きていく」宇城市不知火美術館

「つん 今日も「あなぐまち」で生きていく」宇城市不知火美術館

名称:「つん 今日も「あなぐまち」で生きていく」宇城市不知火美術館
会期:2024年7月13日(土)~2024年9月16日(月・祝)
会場:宇城市不知火美術館
時間:9:00〜18:00
   土曜日は9:00~21:00
休館日:会期中無休 
   展示室は展示入替日、メンテナンス時のみ閉室
   ミュージアムショップ、アトリエは閉室日なし
観覧料:大人 300円
   高大生 200円
   中学生以下 無料
   ※20名様以上の団体は2割引
   ※障害者・戦傷病者の各種手帳の交付を受けている方及びその介助者の方は半額
   ※後期高齢者医療被保険者証の交付を受けた市内在住者は半額
住所:〒869-0552 熊本県宇城市不知火町高良2352
TEL:0964-32-6222
URL:宇城市不知火美術館

つん《今日も「あなぐまち」で生きていく》2023年 第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO 賞)展示風景(川崎市岡本太郎美術館、2024年)
画像提供:川崎市岡本太郎美術館
つん《今日も「あなぐまち」で生きていく》2023年 第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO 賞)展示風景(川崎市岡本太郎美術館、2024年) 画像提供:川崎市岡本太郎美術館

不知火美術館は、熊本県菊池市龍門アーティスト集合スタジオを拠点に活動するつん(1981年、福岡県北九州市生まれ)の個展を開催します。本展は、国内外の美術館におけるつんの初個展となります。
つんは、10年前から「あなぐまち」と名付けた「まち」を制作しています。「あなぐまち」を構成するのは、段ボールで作られた「団地」です。同じような外観の一般的な団地や集合住宅は、均一性や匿名性の象徴のように見えますが、そこで生きている人々に目を向けるとき、その印象は一変します。さらに、つんの眼差しは人間だけでなく、石ころのようなごく平凡なものや目に見えないものにも向けられます。「800世帯」におよぶ小さな部屋の一つひとつには「くつした」や「レジャーシート」、「ゆげ」などの「住人」がいて、それぞれに「住民名簿」があります。
多岐にわたる素材はすべて、私たちの身近に存在するものです。制作時に出た段ボールの端切れでさえ集められ、作家はその泥団子のような塊を「赤ちゃん」として慈しみ、新しいかたちを与えます。モノクロームの団地は、作家のこれからの人生をあらわしており、そこにすべて色が与えられるのは、作家自身が生を終えるときだと、つんは言います。
「あなぐまち」という名前は「あたまのなかのぐたいてきなまち」に由来します。それは幼少期よりつんが心の拠り所としてきた空想の世界でありながら、作品として生み出され、作家の生と分かちがたく結びついた現実の存在でもあります。人間も生き物も、目に見えるものも見えないものも等しく生命アニマを与えられた「あなぐまち」の住人たちとその世界は、誰一人拒絶することなく受け入れます。そして、その愛らしい表情の奥には、「現代美術」という枠組みを超えて、生と死そして芸術という人間の根源的な営みそのものに迫る切実さを宿しています。

つん《たんぽぽ坊や》2022年「つんとあなぐまち展(前編)」(Mori no Ki、熊本、2022年) 展示風景より
Photo: Tomoki Okamatsu
Courtesy of the artist
つん《たんぽぽ坊や》2022年「つんとあなぐまち展(前編)」(Mori no Ki、熊本、2022年) 展示風景より Photo: Tomoki Okamatsu Courtesy of the artist
「つんとあなぐまち展(後編)」(Mori no Ki、熊本、2023年) 展示風景
Photo: Tomoki Okamatsu Courtesy of the artist
「つんとあなぐまち展(後編)」(Mori no Ki、熊本、2023年) 展示風景 Photo: Tomoki Okamatsu Courtesy of the artist
つん《チュッチュ》2024年
Courtesy of the artist
つん《チュッチュ》2024年 Courtesy of the artist
つん《菜の花》2022年
Photo: Masaaki Oyamada
つん《菜の花》2022年 Photo: Masaaki Oyamada

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