谷原菜摘子 「どこかでラッパが鳴っている」上野の森美術館

《世界の隙間 ここで飛べ》 2024年、ベルベットに油彩、アクリル、オイルパステル、グリッター、194×260cm

名称:谷原菜摘子 「どこかでラッパが鳴っている」上野の森美術館
会期:2024年9月14日(土)〜2024年9月20日(金)
会場:上野の森美術館
開館時間:10:00 〜 17:00
   9月14日はイベントのため14:30まで
休館日:会期中無休
入場料:無料
住所:〒110-0007東京都台東区上野公園1-2
TEL:03-3833-4191
URL:上野の森美術館

昨年3月に「咲くやこの花賞受賞記念展」をクリエイティブセンター大阪にて、7月には ARKO2023招聘作家として大原美術館で個展を開催した谷原菜摘子の、都内では2年ぶりとなる新作個展を上野の森美術館ギャラリーと恵比寿のMEMで開催いたします。
谷原菜摘子は、京都市立芸術大学美術研究科博士課程を修了。博士論文は「暗さの底にある光脈—デロリを起点とした暗い絵の考察」。中世の日本から続く「暗い絵」の系譜に自分の作品を重ねる論考を執筆しました。古今東西の民間伝承や神話に繋がりながら、人間社会の暴力や恐怖、悪意、戦争などを主題に独自の神話を描きます。
上野の森美術館ギャラリーでは壮大な黙示録をテーマに大型の新作油彩を中心に発表いたします。
谷原は、作品制作において、最初に独自の物語を創りあげることを重要視してきました。本展でメインとなる物語には、体が飛行機に変化してしまった女の子たちが主人公として登場します。谷原は以前に、ビル群の間から巨大な飛行機が垂直に飛び上がる様を描いた《どこかでラッパが鳴っている》(2021年)と、その作品にまつわる物語を文章で発表しました。7人の天使が鳴らすラッパがこの世の終末を告げるといわれている旧約聖書の「黙示録」を題材に、谷原版黙示録では、唐突に世界に「終末」が訪れ、根拠もわからず選ばれた女の子たちの体が次々に飛行機へ変形していきます。彼女たちは「飛行機ガールズ」として、終末を止められる可能性がある「世界の隙間」へ出発します。
その他に「終末」に関わりのある初期の油彩作品や、パステル画も合わせて展示いたします。
壮大な黙示録とは対照的に、MEMでは人間の小さな闇をテーマに構成します。
鯱に囲まれた筏の上で生きる人々、顔のない男性を抱きしめる女性、宇宙に蝕まれる身体など、非現実的な光景から、人の内面に巣食う闇を描きます。また、谷原が人形美術を担当した江戸糸操り人形結城座の演目「変身」のために描いたポスター原画や、人形のデザイン画も展示いたします。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る