日本の絵画”を追い求めた画家 没後20年回顧展「没後20年 佐藤多持展~心と線の宇宙~」たましん美術館

日本の絵画”を追い求めた画家 没後20年回顧展「没後20年 佐藤多持展~心と線の宇宙~」たましん美術館

名称:日本の絵画”を追い求めた画家 没後20年回顧展「没後20年 佐藤多持展~心と線の宇宙~」たましん美術館
会期:2024年9月28日(土)〜12月22日(日)
会場:たましん美術館
開館時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
料金:一般500円、高校生・大学生300円、中学生以下無料
休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
住所:〒190-8681東京都立川市緑町3-4 多摩信用金庫本店1F
TEL:042-526-7788
URL:たましん美術館

佐藤多持《水芭蕉曼荼羅 黄70》 たましん美術館蔵
佐藤多持《水芭蕉曼荼羅 黄70》 たましん美術館蔵

東京・国分寺の真言宗豊山派の観音寺に生を受けた佐藤多持(1919 – 2004)。
幼少より仏教美術に親しみ、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科を卒業します。過酷な戦争体験をへて1949年に訪れた尾瀬で出会った水芭蕉が、彼の人生を変えました。自然の奥に潜む宇宙をあらわす、日本画による抽象絵画へと導かれます。のちに《水芭蕉曼陀羅》と名付けられた代表的連作の制作は50年におよび、85歳で亡くなるまで絶え間なく創作を続けました。
本展は佐藤多持の画業を「戦時下の絵日誌」「水芭蕉曼陀羅が生まれるまで」「水芭蕉曼陀羅 果てしなき運動体」「奥多摩の渓流」「風物スケッチ」のテーマに分け、初期から晩年までをダイジェストでご紹介します。色紙《戦時下の絵日誌》は戦中戦後の立川・国分寺周辺の貴重な記録でもあり特筆すべきものです。水芭蕉曼陀羅における、造形の本質をとらえ、必然の位置に切り込む線は生命の始原をめざすかのように弧を描き、神秘的ですらあります。一方、鮮やかな油彩画や墨彩で風景をとらえ、自然の探求をライフワークとしました。
日本画でも洋画でもなく、“日本の絵画”として美を追い求めた佐藤多持。代表作を収集した近年の新収蔵品から、孤高の抽象表現にせまります。さらに本展にあわせ1975 – 80 年に生家の観音寺に奉納された《水芭蕉曼陀羅 36面襖絵》を3 日間特別公開します。その唯一無二の芸術に出逢えるまたとない機会となるでしょう。

佐藤多持《戦時下の絵日誌》より昭和20年5月25日
佐藤多持《戦時下の絵日誌》より昭和20年5月25日

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