「幻影の日本・憧憬の西洋-清原/ラグーザ玉とヘレン・ハイドを中心に」実践女子大学香雪記念資料館

「幻影の日本・憧憬の西洋-清原/ラグーザ玉とヘレン・ハイドを中心に」実践女子大学香雪記念資料館

名称:「幻影の日本・憧憬の西洋-清原/ラグーザ玉とヘレン・ハイドを中心に」実践女子大学香雪記念資料館
会期:2024年10月5日(土)~11月23日(土)
会場:実践女子大学香雪記念資料館 企画展示室1・2
開館時間:10:30~17:00
休館日:日曜日 ※ただし、10月6日(日)は開館
入館料:無料
主催:実践女子大学香雪記念資料館
住所:〒150-8538 東京都渋谷区東1-1-49
URL:実践女子大学香雪記念資料館

 清原玉(1861-1939、エレオノーラ・ラグーザ)は1892年にシチリアのパレルモに渡り、画家、教育者として活動しました。渡欧してまもなく描いた作品からは確かな技術と西洋文化への憧れが伝わります。一方でイタリアに長く暮らした後に日本を思って描いた女性たちは、西洋人が憧れた想像上の日本の情景のように明るく楽しげです。それは彼女自身がそうした西洋人のまなざしを身につけていたからでしょう。
 アメリカ人のヘレン・ハイド(1868-1919)はアメリカとヨーロッパで美術教育を受け、1899年に初めて日本を訪れると、1914年までアメリカと日本を往復しながら多色刷り木版画やエッチングを制作しました。作品では、幼い子供たちや子供を慈しむ母を楽しく好ましい情景として表現しました。ヘレンの作品からは、異文化として日本を美化するまなざしを感じることができるでしょう。2人が制作した状況は対照的ですが、女性や子供、花など、女性画家にふさわしいとされるような主題を描いたことでは共通します。
 玉と同時代に西洋画を学んだ渡辺幽香、秋尾園、岡村政子らの作品からは、女性たちがどのように西洋画のものの見方を身につけたのかを知ることができます。来日して木版画を制作したエリザベス・キース、バーサ・ラムの作品も加え、これら女性作家による約40点の作品を通して、異文化との間で複雑に交錯したまなざしについて考える展覧会です。

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