名称:「変わる高さ、動く大地 – 測量に魅せられた人々の物語 – 」駒場博物館
会期:2024年9月28日(土)〜2024年11月24日(日)
会場:駒場博物館
開館時間:10:00 〜 17:00
休館日:火曜日
入場料:無料
住所:〒153-8902東京都目黒区駒場3-8-1
TEL:03-5454-6139
URL:東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
2025年春から〈標高〉は水準点から、電子基準点で観測された〈楕円体高〉と〈ジオイド〉から求めた高さに移行します。高低を意識させないGoogle Mapを使い慣れた私たちに、これはどんな影響を及ぼすのでしょう?
そもそも地球が〈球〉ではなく、〈扁平楕円体〉と判明するのは18世紀のこと。続く200年余の間、人々は凹凸の激しい大地を三角測量網で覆い、誤差の扱いを覚え、測量技術を洗練させ、地下の資源分布を示す彩色地質図を作り上げました。〈標高〉は気圧計から水準測量を経て、今や宇宙から計測されます。「動かざること山のごとし」の比喩に反して、刻々と変化する大地の動きを、人工衛星が監視しています。
他方、2022年度から高校で「地理」が半世紀ぶりに必修になりました。この背景には、グローバル化やGIS(地理空間情報システム)の普及だけでなく、気候変動や災害の大規模化が挙げられます。ハザードマップを読み取る能力が求められているのです。
今を生き抜く基礎知識のひとつ・地理は、「文理融合」や「領域横断」が語られるずっと前から総合的な学問です。地図の美しさやデザイン性は言うまでもなく、紀行文やエッセイなど、文学とも強い親和性があります。膨大なデータや高度な測量技術の発展の背後には、好奇心旺盛な技術者・研究者が必ず存在し、多彩なドラマがあります。
本展では、実際に使用された測量機材や作成された歴史的地図に加えて、関連する文学作品も紹介しながら、近代から現代までの300年にわたる測量の歴史を科学的かつ文化的な切り口から辿ります。
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