「レンズを通して観る浮世―広重の名所の『いま』を撮る」京都工芸繊維大学 美術工芸資料館

「レンズを通して観る浮世―広重の名所の『いま』を撮る」京都工芸繊維大学 美術工芸資料館

名称:「レンズを通して観る浮世―広重の名所の『いま』を撮る」京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
会期:2024年11月18日(月)〜2024年12月21日(土)
会場:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
開館時間:10:00 〜 17:00
休館日:日曜日、祝日
   11月23日は開館
入場料:一般 200円、大学生 150円、高校生以下 無料
住所:〒606-8585京都府京都市左京区松ヶ崎橋上町
TEL:075-724-7924
URL:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館

江戸時代を代表する浮世絵師である歌川広重(1797-1858)の名所絵版画の傑作《江戸名所百景》(安政4年/1857)は、幕末の江戸の名所を斬新かつ叙情的なアングルで切り取っている。いまや官庁街の霞ヶ関ではのどかに凧揚げをしており、上野の不忍池はいまも変わらぬ花見客の賑わいがみられる。広重の目を通して、現代のわれわれは、江戸のまちの様子を身近に、そして、どこか懐かしい気持ちで感じることができる。一方、おなじ広重の《京名所》(天保5年/1834頃)は、嵐山や金閣寺といった京の内外の名所を季節感ゆたかに描き出している。
広重が京や江戸のまちを活写してから2世紀近くを経たいま、京都も東京も大きく様変わりをしている。道路も建物も乗り物も、もちろん人びとの服装や行動も変わっている。祇園社や清水寺のような社寺はともかく、品川にしても滝野川にしても、もちろん霞ヶ関にしても当時の面影は残っていないようにみえる。広重が描いた名所のなかには、もはや名前を残すだけのようなところすらある。でも、ほんとうにそうだろうか。広重の品川とわれわれの品川には、じつは底流のように通じ合う「なにか」があるのではないだろうか。それを写し取ろうとしているカメラマンがいる。
今回の展覧会では、アメリカ人写真家ブエノ・アレックス氏が広重の描いた名所の「いま」を撮影した写真を展示して、本歌である広重作品がどのように現代によみがえっているのかをお楽しみいただきたいと思います。

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