「橋口五葉のデザイン世界」久留米市美術館

橋口五葉《此美人》 1911(明治44)年 鹿児島市立美術館蔵

名称:「橋口五葉のデザイン世界」久留米市美術館
会期:2025年9月13日(土)~2025年10月26日(日)
会場:久留米市美術館
観覧料:未定
住所:〒839-0862 福岡県久留米市野中町1015
TEL:0942-39-1131
URL:久留米市美術館

橋口五葉《化粧の女》 1920(大正9)年 千葉市美術館蔵
橋口五葉《化粧の女》 1920(大正9)年 千葉市美術館蔵

橋口五葉(はしぐちごよう 1881-1921)は、我が国の書籍装幀や新板画の先駆者として知られています。1881(明治14)年、鹿児島に生まれた五葉は1899(明治32)年に上京、白馬会研究所を経て1901(明治34)年に東京美術学校(現・東京藝術大学)で学びます。
東京美術学校在学中に、兄・貢の紹介で夏目漱石と知り合い、1905(明治38)年には漱石の小説家デビュー作である『吾輩ハ猫デアル』の装幀を手掛け、一躍注目を浴びることとなります。漱石の信頼を得た五葉はその後も『三四郎』、『それから』、『門』をはじめとする数多くの著作の装幀を手掛けてゆきます。漱石のほかにも、「日本の本をもっと美しくしたい」という想いのもと、泉鏡花をはじめとする日本近代文学を代表する様々な作家の装幀を手掛けました。
五葉は、新板画において新たな表現を追求した側面が強調されがちではありますが、三越のポスターをはじめとする商業グラフィックも手がけており、グラフィックデザイナーとしても数多くの仕事を残しています。
本展では、こうした橋口五葉のグラフィックデザインを、夏目漱石をはじめとする書籍の装幀を中心に紹介します。40歳の若さで没した五葉が手掛けた様々な領域の作品も併せて、五葉の豊かなデザイン世界を紹介する展覧会です。
◎本展は、足利市立美術館(2025年4月5日~5月18日)、府中市美術館(5月25日~7月13日)、碧南市藤井達吉現代美術館(7月23日~8月31日)、久留米市美術館(9月13日~10月26日)の4館を巡回します。

橋口五葉《黄薔薇》 1912(明治45)年 鹿児島市立美術館蔵
橋口五葉《黄薔薇》 1912(明治45)年 鹿児島市立美術館蔵
橋口五葉《髪梳ける女》 1918(大正9)年 千葉市美術館蔵
橋口五葉《髪梳ける女》 1918(大正9)年 千葉市美術館蔵
『吾輩ハ猫デアル』上・中・下編(夏目漱石著) 1905(明治38)年 個人蔵
『吾輩ハ猫デアル』上・中・下編(夏目漱石著) 1905(明治38)年 個人蔵
橋口五葉による夏目漱石著作の装幀
橋口五葉による夏目漱石著作の装幀
橋口五葉による泉鏡花著作の装幀
橋口五葉による泉鏡花著作の装幀
『銀鈴集』(泉鏡花著) 1911(明治44)年 個人蔵(千葉市美術館寄託)
『銀鈴集』(泉鏡花著) 1911(明治44)年 個人蔵(千葉市美術館寄託)
『浮草』(ツルゲーネフ著、長谷川二葉亭訳) 1908(明治41)年 個人蔵(千葉市美術館寄託)
『浮草』(ツルゲーネフ著、長谷川二葉亭訳) 1908(明治41)年 個人蔵(千葉市美術館寄託)
橋口五葉《此美人》 1911(明治44)年 鹿児島市立美術館蔵
橋口五葉《此美人》 1911(明治44)年 鹿児島市立美術館蔵

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 収蔵作品展「Home」都城市立美術館
  2. 新春特別展「十六代永楽善五郎×近藤浩乎  源氏五十四帖茶陶展-陶と書の饗宴」古川美術館 爲三郎記念館
  3. 特別展「玄之会選抜展~かなの美」古川美術館 爲三郎記念館
ページ上部へ戻る