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名称：洪瑄・大野修「都市と絵画のテクスチャー」gallery Unfold
会期：2025年3月8日（土） 〜 2025年3月23日（日）
会場：gallery Unfold
時間：12：00～18：00
休館日：月～水曜日
料金：無料
住所：〒606-8412 京都市左京区浄土寺馬場町1-3
URL：gallery Unfold

洪瑄（ホン・シュアン）と大野修（おおの・しゅう）による二人展です。二人の作家は水墨画や絵画、彫刻と異なるフレームを用いつつ、都市風景や建築的素材の対話から独自の表現を追求しています。
洪瑄は東洋の水墨画の伝統を基盤としながら、絹や紙、建材といった異なる素材のテクスチャーに注目し、透過性や層の概念を繊細に組み上げます。それは都市の機能的な要素を取り入れた「21世紀の額装」という視点から、絵画と空間の関係を再考する試みでもあります。
大野修はコンクリ―トや廃材と言った工業的な素材を扱い、彫刻の枠組みを照射する表現を展開します。都市が生む物質の痕跡を拾い上げ、破壊と修復を繰り返しながら、時間の積層や構造の変容を探る彼の作品には、工業的な風景に潜む詩的な要素が刻み込まれています。
本展では、二人の作品により都市と絵画、あるいは彫刻のテクスチャーの関係性に焦点をあてます。透過、積層、破壊と修復、それらがどのように都市と芸術を切り結びテクスチャーとして現前するか、どうぞご高覧ください。
主催：gallery Unfold／共催：FINCH ARTS
出展作家
洪瑄（ホン・シュアン）
1992年台湾・高雄市生まれ。2015年国立台北芸術大学美術学部、2018年同大大学院美術研究科卒業。現在高雄市在住。
東洋的な水墨画のイメージをモチーフに、絹に描く絵画とその空間を探求している。水墨画に線描や岩絵具、自家製の蛍光顔料を組み合わせて淡く広がる光の膜のようなシルエットを生み出すほか、民俗的なイメージや伝統的なシンボルを作品に取り入れている。
主な受賞歴に、台北美術賞（2017）、第7回鴻海新人賞（2019）、TDCC芸術賞［銀賞］（2022）、第2回CTBC現代絵画賞［高雄美術賞優勝］（2023）。作品は台北市立美術館、高雄市立美術館、国立台湾美術館などに収蔵されている。
大野修
1981年福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部美術学科彫刻卒業。東京藝術大学大学院美術研究科彫刻修了。2012～2015年にかけてニューヨークに滞在。現在は福岡を拠点に活動。
主に石を素材とした彫刻の研究に取り組み、アカデミックな造形と音楽からの影響を感じさせるものをモチーフとして構成し、現代における彫刻の在り方に揺さぶりをかけるような緊張感のある作品を制作。内面から沸き起こる「衝動」を重要な要素と捉え、廃材やコンクリートなど人工的な素材を用いながらも、決して軽薄でない「もの」としての強度を保った立体作品が特徴。2012年からはニューヨーク滞在中にたどり着いたブリコラージュ（計画的に準備を行わず、その場の道具や素材で作品を制作する）による制作スタイルを構築、「破壊と修復」を繰り返しながら素材と向き合い、時間の経過に内包された造形美を探求している。