「猪熊弦一郎展 いのくまさん」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

「猪熊弦一郎展 いのくまさん」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

名称:「猪熊弦一郎展 いのくまさん」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
会期:2025年4月12日(土)〜2025年7月6日(日)
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
開館時間:10:00 〜 18:00
休館日:月曜日
   5月5日は開館
   5月7日は休館
入場料:一般 300円、大学生 200円、高校生以下・18歳未満・65歳以上(丸亀市内に在住)・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
住所:〒763-0022香川県丸亀市浜町80-1
TEL:0877-24-7755
URL:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

画家の猪熊弦一郎(1902-1993)を、詩人の谷川俊太郎(1931-2024)が紹介する絵本『いのくまさん』(小学館、2006)。本展では、この絵本につづられた谷川のことばとともに、猪熊の絵画作品をご紹介いたします。
本書は、子どもに猪熊を紹介したいと、当美術館が谷川さんに依頼してできたものです。遠足で子どもたちが美術館に来たときに、みんなで楽しく作品を観てまわるのと同じような体験ができる、子ども向けの本をつくりたい、と段ボール一箱分の資料を送って谷川さんにお願いしました。一週間後、編集者の市河紀子さんから、谷川さんが受けようと思うとおっしゃっていると連絡をもらい、さらに二週間がたったころ、今度は谷川さんご本人から電話があって、ひとつだけ質問を受けました。これから文章を考えるのかなあと、のんきに構えていたら、なんと翌日、市河さんのところに構成試案が届いたのです。2004年のクリスマスのことでした。
谷川さんの試案には、絵本の見開き順にことばと絵の構成が記されていました。
こどものころからえがすきだったいのくまさん おもしろいえをいっぱいかいた
(幼年時代と老齢になってからのアトリエでの写真・子ども時代の絵などコラージュ)
それは、253文字のひらがなでつづられた、楽しくて美しい詩でした。そして、みごとに猪熊の全体像があらわされていたのです。出版当時、「この絵本をおもいっきり自慢してください」と谷川さんにお願いしたら、次のような回答がきました。
こんな絵本はMoMAにだって作れないだろう!
本書が出版されてから、猪熊弦一郎は「いのくまさん」と親しみをこめて呼ばれるようになりました。ごく自然に広まったので、ずっと昔からそう呼ばれていたように思われていますが、実はこれ、谷川さんがつけたニックネームなのです。
2007年の当館を皮切りに、この絵本をもとにした「いのくまさん」展が全国各地でこれまで8回開催されました。谷川さんのことばを通して、今も多くの子どもたちが猪熊の絵に出会っています。

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