「ほとけの称号」遊行寺宝物館

「ほとけの称号」遊行寺宝物館

名称:「ほとけの称号」遊行寺宝物館
会期:2025年5月17日~2025年6月30日
会場:遊行寺宝物館
観覧料:一般(大学生・高校生含む) 500円
中学生以下 300円
開館日:毎週 土・日・月・祭日
住所:〒2510001 神奈川県藤沢市西富1の8の1
TEL:0466 ‐22‐2063
URL:遊行寺宝物館

 阿弥陀仏の称号である六字名号を称える念仏は奈良時代に始まり、平安時代中期にかけて仏の姿や功徳を心におもい浮かべながら名号を口に称える観想念仏が盛んになります。鎌倉時代には、極楽往生には念仏が必須であるとされ、口で仏の称号を称する称名念仏が主流となります。時宗では称える念仏も名号であるとし、一遍上人は「名号を念仏といふ事、意地の念を呼て念仏というにあたらず。ただ念仏の名なり」(『一遍上人語録』門人伝説)として、他のことを考えずに、ただ一つの念仏に心を注ぎなさいと説いたのでした。遊行寺では、『観無量寿経』に説かれる観想念仏の実践として、秋季に夕日が沈む先にある阿弥陀仏が教主となる極楽浄土を観想する「日想観」を厳修するのです。
  さて、ほとけの称号である六字の名号は、色々な形で人々の手に残りました。歴代遊行上人は念仏を称えた人々に賦算(おふだくばり)します。その念仏札には「南無阿弥陀佛決定往生六十万人」の文字が刷られ、身近な名号となったのです。また、さらなる求めに応じて六字名号を自ら書き与えることもありました。『一遍聖絵』には、一遍上人が半切紙の上方を男性に持たせ左手で紙を持ち宙に浮かせたまま六字名号をお書きする姿が残ります。『一遍上人縁起絵』では、二祖真教上人が同じように筆をとる姿が描かれます。歴代上人の六字名号は後世へ大切に継承され、本尊名号として念仏道場や有縁の人々の床などに掛けられ信仰されたのでした。
  このたびは、時宗歴代遊行上人をはじめ、名僧達が書した阿弥陀の称号「六字名号」を一堂に公開。関連資料と共に阿弥陀仏の功徳を実感頂ければ幸いです。
2025年5月吉日
遊 行 寺 宝 物 館

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る