都美セレクション グループ展 2025「褻ケに触れていく」東京都美術館

都美セレクション グループ展 2025「褻ケに触れていく」東京都美術館

名称:都美セレクション グループ展 2025「褻ケに触れていく」東京都美術館
会期:2025年6月10日(火)〜2025年7月2日(水)
会場:東京都美術館
開館時間:9:30 〜 17:30
休館日:6月16日は休室
入場料:無料
住所:〒110-0007東京都台東区上野公園8-36
TEL:03-3823-6921
URL:東京都美術館

私たちの習慣や価値判断を考える上で今回の展示テーマ/タイトルを「褻(ケ)に触れていく」としました。不浄なものに触れるさまを表す古語「汚・穢(ケガ)らう」や日常を表す褻(ケ)にちなみます。私たちが日常的に排除するものの境界や向き合い方を問うことは、既存の観念の再考と答えを出すための慎重さを要求します。小瀬村は近代の受容過程で西洋画黎明期の画家が取り上げたモチーフをもとに、現在にも通底する崇高性と不浄性を露わにし、宇多村は死との対峙が文化生産や微細な所作に織り込まれる現場へとアプローチすることで、古代からつづく感性的な影響を探ります。パフォーマティヴな展示をおこなう松尾は美術館で使用されている器具の修繕・洗浄を試み、器具に内在する歴史性に触れ、岩井は日々会場の清掃によって集めた塵を観察することで規範の境界を問いかけます。展覧会場では議論、制作、トークを開催し、日本人の土着的な感覚への再考を促します。以上のように出来事が生起消滅する展覧会において、これまでアーカイヴを研究してきた平を軸に、記録からこぼれおちるものを記録する可能性についても創造的に考察・実践していきます。東京都美術館の100年にも及ぶその歴史は日本人のアートの変遷であり、文化的価値判断の歴史とも言えます。今回の展示を研究と実践の場と位置づけ、見る側もそして私たち自身も考えを深められることに意義を求めます。
アーティスト
小瀬村真美、岩井優、宇多村英恵、松尾孝之、平諭一郎

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