「イソップ童話とどうぶつ絵本」軽井沢絵本の森美術館

  • 2025/6/13
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名称:「イソップ童話とどうぶつ絵本」軽井沢絵本の森美術館

名称:「イソップ童話とどうぶつ絵本」軽井沢絵本の森美術館
会期:2025年6月26日(木)〜2025年10月6日(月)
会場:軽井沢絵本の森美術館
開館時間:9:30 〜 17:00
休館日:火曜日
   7月から9月は無休
入場料:一般 1000円、高校生・中学生 700円、小学生 500円、未就学児 無料
住所:〒389-0111長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉182(塩沢)
TEL:0267-48-3340
URL:軽井沢絵本の森美術館

「寓話(ぐうわ)」とは、動物同士のかけあいや、動物の行動によって教訓や風刺を伝えるお話です。その代表であるイソップ寓話は、簡潔でわかりやすい内容に加え、登場する動物がキャラクターのように誇張されている点で、童話としても子どもたちに親しまれてきました。実際にイソップ寓話のお話を読んでいくと、動物たちのイメージや特徴を活かした部分が見えてくることがあります。
例えば、「ライオンとネズミ」があります。ライオンがネズミを見つけ食べようとしたところ、命ごいをされ、ライオンは見逃します。その後、ライオンが網にかかってしまったとき、ネズミが網をかみちぎって助けてくれる内容です。ここには「どんなに強い者でも、弱い者に頼ることがある」という教訓が込められ、ライオンの「大きくて強い、百獣の王」のイメージと、ネズミの「小さて小回りがきき、強い前歯を持つ」特徴が反映されています。イソップ童話は、動物のお話としての魅力も持つのです。
佐久市在住の絵本画家・いまいあやの氏は『イソップ物語 13のおはなし』(BL出版、2012年)をはじめ、『ベルナルさんのぼうし』(BL出版、2014年)、『108ぴきめのひつじ』(文溪堂、2011年)など、数々の動物が登場する絵本を描いています。その理由に「動物たちが登場する方が、子どもたちは気持ちが入りやすい」と語っています。いまい氏が描く動物はリアルなタッチでありながら、愛らしさやユーモアがあり、物語の中でときに苦境に立つこともありながら、そのコミカルな姿や動きによって、読み手の気持ちに寄りそってくれます。そして繊細に描かれた毛並み一本一本は、まるで動物をなでているような温もりが伝わってくるのです。
本展はいまい氏の『イソップ物語 13のおはなし』に登場する動物を中心に、さまざまな動物絵本を原画とともにご紹介します。例えばペットとしても身近な「犬」について、いまい氏の『チャッピィの家』(BL出版、2010年)やH.A.レイ『プレッツェル(Pretzel)』(1944年)を通して、絵本における犬の描かれ方を見ていきます。このほかにも、「森の建築家」とも呼ばれるビーバー親子が主役の『ぼくたちおやこはだいくさん(Die Biberburgenbaumeister)』(パウル・マール作、1998年)など、動物の特性を活かした動物絵本を、原画とともに多数ご紹介します。本展を通し、動物の特徴とキャラクター性を照らし合わせながら、動物絵本の世界を楽しんでいただけたら幸いです。

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