「戦後80年展-創造の翼を広げる作家たち-」信州高遠美術館

名称:「戦後80年展-創造の翼を広げる作家たち-」信州高遠美術館
会期:2025年11月1日(土)〜2026年1月30日(金)
会場:信州高遠美術館
開館時間:9:00〜17:00
休館日:火曜日、年末年始(12月28日〜1月3日)
入場料:一般500円、高校生以下・18歳未満・障がい者手帳提示および付き添い1名無料
住所:〒396-0213 長野県伊那市高遠町東高遠400
TEL:0265-94-3666
URL:信州高遠美術館
概要:
「戦後80年展-創造の翼を広げる作家たち-」は、戦後80年という節目の年を迎えるにあたり、戦中・戦後を生きた作家たちの作品と、現代作家たちが平和への祈りを込めて制作した作品を通して、日本の美術史と人間の精神の軌跡をたどる展覧会である。
戦争体験を持つ収蔵作家の作品には、荒廃からの再生、喪失からの創造というテーマが根底に流れ、人間がいかにして創造の力で時代の苦難を超えてきたかを感じ取ることができる。一方で、現代作家たちの作品には、平和や生命への願い、戦後世代としての新たな創造の可能性が込められており、80年という時間の経過がもたらす世代間の記憶と表現の変化を鮮明に示している。
展示は、絵画、彫刻、版画、工芸など多様なジャンルから構成され、戦中・戦後の造形思考がどのように現代のアートへと受け継がれたかを俯瞰するものとなっている。戦後復興期の現実主義的表現から、抽象化や内省的表現へと向かう過程を通して、芸術が「生きる証」としての機能を持ち続けてきたことを再確認する内容である。
また、展示作家の中には信州ゆかりの作家も多く含まれ、地域文化の中で育まれた美術の力と、戦後日本の美術潮流との接点を考察する機会ともなる。本展の副題「創造の翼を広げる作家たち」は、戦争の記憶を超えてなお、人間の創造力が自由に羽ばたき続けることへの賛歌である。訪れる者に、過去と未来を結ぶ芸術の可能性を静かに問いかける展覧会である。








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