企画展「短詩型文学 その魅力」高知県立文学館

企画展「短詩型文学 その魅力」高知県立文学館

名称:企画展「短詩型文学 その魅力」高知県立文学館
会期:2025年10月4日(土)〜2026年1月4日(日)
会場:高知県立文学館
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:年末年始(12月27日~1月1日)
入場料:600円(常設展含む)、高校生以下無料、20名以上の団体は2割引、各種手帳保持者および介助者1名・高知県・高知市長寿手帳保持者は無料
住所:〒780-0850 高知県高知市丸の内1-1-20
TEL:088-822-0231
URL:高知県立文学館

概要:
「企画展 短詩型文学 その魅力」は、俳句・短歌といった日本独自の“短詩型文学”の美と精神性に焦点を当てる展覧会である。高知の地は古くから文学的土壌が豊かで、明治以降も正岡子規をはじめとする俳人・歌人が多く活躍してきた。会場となる高知県立文学館では、地域に根づいた短詩文化の流れを辿りながら、現代における「言葉の凝縮」の魅力を再発見する試みが展開されている。

本展では、古典和歌に始まり、江戸期の俳諧、そして近代以降の短歌・俳句の革新を経て、現代の自由詩的な短詩表現までを紹介。言葉の短さがもたらす余韻や間(ま)の美学、情景を通して心を表す日本語の繊細さを、貴重な原稿・書簡・句稿・肉筆資料などから味わうことができる。また、俳句の街・高知における文化人の活動や地域の文学運動にも光が当てられ、文学館ならではの資料群を通じて「言葉の力」が地域文化にどのように息づいてきたかを探る内容となっている。

さらに、展示では正岡子規、河東碧梧桐、高浜虚子、種田山頭火、石川啄木、与謝野晶子など、時代を超えて短詩型文学を革新した作家たちの足跡も紹介。彼らの作品に見られる“瞬間の永遠化”という表現構造は、現代人の感性にも通じるものであり、観覧者は言葉の中にある時間と感情の凝縮を感じ取ることができる。短詩という小宇宙の中に広がる無限の想像力を、身近に体験できる展覧会である。

作家略歴:
出品・紹介作家の中でも中心的に取り上げられる正岡子規(1867–1902)は、近代俳句と短歌の革新者。松山市に生まれ、東京帝国大学英文科に学ぶ。病床での創作を通じて「写生」という理念を提唱し、俳句・短歌の近代化を主導した。門下には高浜虚子、河東碧梧桐らが名を連ね、日本文学史に大きな足跡を残す。その精神は高知を含む四国全体に広まり、今日まで俳句文化の根幹を支えている。

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