『美術品入札会 廻 -MEGURU-』Vol.24 下見会」加島美術

『美術品入札会 廻 -MEGURU-』Vol.24 下見会」加島美術

名称:『美術品入札会 廻 -MEGURU-』Vol.24 下見会」加島美術
会期:2025年11月22日(土)~2025年11月30日(日)
会場:加島美術
開館時間:10:00~18:00(11月28日・29日は20:00まで)
休館日:会期中無休
入場料:無料
住所:〒104-0031 東京都中央区京橋3-3-2
TEL:03-3276-0700
URL:加島美術

概要:
「『美術品入札会 廻 -MEGURU-』Vol.24 下見会」は、加島美術が主催する美術品オークションシリーズの第24回として開催される展示・下見会である。2025年最後の開催を飾る本会では、日本美術の流れを象徴する巨匠たちによる作品606点が一堂に展示され、来場者は入札に先立ってその実物を間近で鑑賞できる機会を得る。

展示作品には、鈴木其一による江戸琳派の名作、横山大観の稀少な花籠図、菱田春草の秋草図、狩野芳崖による旭日図、東郷青児の美人画、松尾芭蕉の書画、棟方志功の版画、板谷波山の茶碗など、多彩な分野の逸品が並ぶ。それぞれの作品は時代と流派を越え、日本美術史を横断する豊かな系譜を示している。

特集展示では、大橋翠石、田中一村、津高和一、白隠慧鶴の4名を取り上げる。大橋翠石は力強い虎の絵で知られ、近年再評価の機運が高まる。田中一村は奄美の自然を描いた孤高の画家として注目を集め、津高和一は詩情を帯びた抽象画で知られる。そして白隠慧鶴は臨済宗中興の祖として、禅画を通じて精神性と造形美の融合を体現した。本展は、こうした作家たちの多面的な表現を通して、日本美術の多様性と継承の精神を浮き彫りにする。

本下見会は、単なる販売会ではなく、近代から現代までの美術の流れを読み解く展覧会としての性格を持つ。加島美術が掲げる「時代を超え、心をつなぐ美術」という理念のもと、美術品の価値を再発見する場として位置づけられている。観覧は無料であり、美術愛好家やコレクターだけでなく、一般来場者にとっても貴重な鑑賞機会となる。

作家略歴:
鈴木其一(1796–1858)—江戸琳派を代表する画家。尾形光琳の流れを継ぐ酒井抱一の門弟であり、洗練された装飾的構成で知られる。
横山大観(1868–1958)—近代日本画の巨匠。朦朧体による風景表現を確立し、日本画の革新を導いた。
菱田春草(1874–1911)—明治期の日本画家。空気感と光の表現に優れ、「朦朧体」の中心人物。
狩野芳崖(1828–1888)—幕末から明治にかけて活動した画家。西洋絵画の写実と伝統画法の融合を志した。
東郷青児(1897–1978)—洋画家。独特の曲線的女性像で知られ、戦後の日本美術界を代表する存在。
棟方志功(1903–1975)—版画家。「板画」と称する力強い木版作品で国際的評価を得た。
板谷波山(1872–1963)—陶芸家。白磁や彩磁による気品ある造形で近代工芸の発展に寄与した。
白隠慧鶴(1686–1769)—臨済宗中興の祖。禅画と書を通じ、宗教的覚醒と造形美の融合を示した。

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