中原ちひろ「188夜の合掌団」イムラアートギャラリー 京都

名称:中原ちひろ「188夜の合掌団」イムラアートギャラリー 京都
会期:2025年12月13日(土)~2026年1月31日(土)
会場:イムラアートギャラリー 京都
開館時間:12:00~18:00
休館日:月曜日 日曜日 祝日
入場料:無料
住所:〒606-8395 京都府京都市左京区東丸太町31
TEL:075-761-7372
URL:イムラアートギャラリー 京都
本展「188夜の合掌団」は、画家 中原ちひろが創出してきた独自の絵画世界を、静かに、しかし深く体験させる個展である。中原の作品に広がる世界は、古今東西の美術史や漫画、アニメーションとの関連性を想起させつつも、それらの参照関係だけでは決して捉えきれない奥行きを備えている。具象的でありながら夢幻的なキャラクターたちは、親しみやすさの裏側に、言葉や理屈を拒むような不可解さを孕んでいる。
本展に寄せて、美術研究者の山田隆行は、中原の絵画世界が解釈を「入口」としては許容するものの、そこに「出口」を与えない点を指摘する。作品を見つめ続けるほど、言語による説明は次第に意味を失い、鑑賞者は理性よりも感覚によって世界と向き合うことを促される。
中原の描く世界の深奥には、作家自身の意図や制御をも超えた「なにか」が潜んでおり、それは夢と現実、美と不安、愛らしさと不気味さのあわいに立ち現れる。本展は、その深奥に触れるために、解釈や物語化から一歩退き、絵の中に生きる存在たちの声に静かに耳を澄ます時間を鑑賞者に差し出すものである。









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