柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」東京国立近代美術館

《木綿切伏(きりぶせ)衣裳》 北海道アイヌ 19世紀 日本民藝館(前期展示予定)

名称:柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」東京国立近代美術館
開催期間:2021年10月26日(火)〜2022年2月13日(日)
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00〜17:00(金・土曜日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(1月10日(月・祝)は開館)、年末年始(12月28日(火)〜2022年1月1日(土))、1月11日(火)
※来館前に美術館公式サイトなどで開館時間や観覧料などの最新情報を確認のこと

主催:東京国立近代美術館、NHK、NHKプロモーション、毎日新聞社
協賛:NISSHA、三井住友海上
特別協力:日本民藝館
住所:〒102-8322東京都千代田区北の丸公園3-1
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL:東京国立近代美術館

柳宗悦
《スリップウェア鶏文鉢(とりもんはち)》イギリス 18 世紀後半 日本民藝館
《スリップウェア鶏文鉢(とりもんはち)》イギリス 18 世紀後半 日本民藝館

今、なぜ「民藝」に注目が集まっているのでしょうか。「暮らし」を豊かにデザインすることに人々の関心が向かっているからなのか。それとも、日本にまだ残されている地方色や伝統的な手仕事に対する興味からなのか。いずれにせよ、一世紀も前に柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎が、日常の生活道具の美しさに注目して考案した新しい美の概念が、今なお人々を触発し続けているのは驚くべきことです。
柳宗悦の没後60年に開催される本展覧会は、各地の民藝のコレクションから選りすぐった陶磁器、染織、木工、蓑、ざるなどの暮らしの道具類と大津絵をはじめとする民画に、雑誌、書籍、写真、映像などの同時代資料をふんだんに交え、総点数400点を超える作品・資料を通して、時代とともに変化し続けた民藝の軌跡を新しい視点から解き明かしていきます。民藝の100年の歴史の厚みを知ることで、これからの民藝の可能性が開けてくることを期待しています。

《羽広(はびろ)鉄瓶》 山形県 1934 年頃 日本民藝館
《羽広(はびろ)鉄瓶》 山形県 1934 年頃 日本民藝館
《緑黒釉掛分皿(りょくこくゆうかけわけざら)》 鳥取県・牛ノ戸 1930 年代 日本民藝館
《緑黒釉掛分皿(りょくこくゆうかけわけざら)》 鳥取県・牛ノ戸 1930 年代 日本民藝館
《ボウバック・アームチェア スプラットタイプ》イギリス 19世紀 日本民藝館
《ボウバック・アームチェア スプラットタイプ》イギリス 19世紀 日本民藝館

1.民藝の歴史的な変化と社会の関係をたどります。
民藝運動はどのような背景のなかで生まれ、変化してきたのでしょうか。関東大震災、鉄道網の発達と観光ブーム、戦争と国家、戦後の高度経済成長―民藝運動の歩みは「近代化」と表裏一体であり、社会の大きな節目と併走するように展開してきました。なぜ今、民藝が注目されるのかをひも解きます。

2.手を動かす柳宗悦ーそのデザイン・編集手法を分析します。
宗教哲学者であり、文筆活動を主体として民藝運動を推しすすめた柳ですが、実はなかなかの画力の持ち主。集めた器物をスケッチし、書体(フォント)を作り、写真のトリミングや配置を決め、あるいは建物や製品の設計図を描き、大津絵などの絵画の表具をしつらえるなど、あらゆる「編集」作業に腕をふるいました。柳がさまざまなメディアを通して、自らの美的感覚をどのように示し、伝えたのか―その「手さばき」を解析します。

3.衣食住から景観保存まで
ツイードの三つ揃いスーツ、蝶ネクタイに丸眼鏡、ワークウェアとしての作務衣―民藝の人々はみなスタイリッシュでお洒落でした。しゃぶしゃぶにカレー、地方のお土産菓子など、食文化にも民藝は関わっています。民家の特徴を取り入れた建築にウィンザーチェア、日本・朝鮮・西洋折衷のインテリアデザインは良く知られるところですが、鳥取砂丘の景観保存にも民藝が関わっていたこと、ご存じでしたか?

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」東京国立近代美術館
柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」東京国立近代美術館

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