「琳派コレクションⅠ―宗達・宗雪・光琳・乾山―」石川県立美術館

「琳派コレクションⅠ―宗達・宗雪・光琳・乾山―」石川県立美術館

名称:「琳派コレクションⅠ―宗達・宗雪・光琳・乾山―」石川県立美術館
開催期間:2021年6月14日(月) ― 2021年7月4日(日)
開館時間:午前9時30分から午後6時まで (入場は午後5時30分まで)
休館日:会期中無休。
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館

石川県立美術館が所蔵保管する作品を、特集展示「琳派コレクション」で8月8日まで2回の会期に分けて開催します。今回は、7月4日まで展示する作品の中から、石川県指定文化財の俵屋宗雪《群鶴図屏風》をご紹介します。

 琳派といえば、文字どおり光琳が私淑した本阿弥光悦・俵屋宗達にはじまり、尾形光琳・乾山、江戸後期の酒井抱一・鈴木其一へと続いた共通の装飾的作風をもつ流派を指します。絵画だけでなく、陶磁・漆工・染織まで幅広く創作されたことも特徴です。

 こうした中に、宗達の後継者とされた俵屋宗雪という絵師がいます。京都で活躍ののち、寛永末から正保のはじめ頃(1643~45)、金沢に下ったといわれています。作品には、宗達工房で用いられていた「伊年」の朱文円印が捺され、「宗雪法橋」の署名が附されますが、作例は少なく、代表作の東京国立博物館所蔵の重要文化財《秋草図屏風》に次いで知られる作品が、この《群鶴図屏風》です。

 なだらかに広がる丘の上に群れる鶴が描かれています。11羽の鶴に同じポーズはなく、力強い姿と美しく描かれた羽が見どころの美しく迫力ある作品です。その空間には、萩・笹・松・沢潟などが茂り、金地に装飾性を加えています。

 金沢に古くから伝わる優品で、明暦3年(1657)に加賀藩三代前田利常が建立した小松天満宮に自ら寄進したとも伝えられています。この機会に是非、ご鑑賞ください。

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