KINJO 「Come From Somewhere」parcel

KINJO 「Come From Somewhere」parcel

名称:KINJO 「Come From Somewhere」parcel
会期:2024年3月16日(土)〜2024年4月28日(日)
会場:PARCEL
開館時間:14:00 〜 19:00
休館日:月曜日、火曜日、祝日
オープニングパーティー:2024年3月15日(金) 18:00 から 21:00 まで
入場料:無料
住所:〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-1 DDD hotel 1F
URL:PARCEL

この度PARCELでは、来る3月16日よりKINJO個展「Come From Somewhere」を開催いたします。KINJOにとって弊廊での3度目の個展となります。
KINJOは企業ロゴや商品パッケージなど、消費社会の記号、とりわけ輸入されてきたイメージをモチーフに作品を制作するアーティストです。自身は東京で生まれ育ちながらも、家族のルーツが沖縄にあり、幼少期から沖縄経由で触れてきた輸入品を通じて知ったアメリカ文化に対してもKINJOはどこか歪かつ軽快に付き合ってきているように思えます。
彼の作品に度々登場する暗闇の中で光る目玉のモチーフも、元は他人の視線に対する恐怖を描いてはいるものの、同時に「見る側」「見られる側」という二項対立を描いており、間接的に触れて来た渡来文化に対しても傍観者の視点で全ての要素を再解釈、構築している姿勢が表れているとも言えるでしょう。
本展のタイトルである「Come From Somewhere(何処からかやってくる)」が示すように、さまざまなルーツのものを再構成し、横断する新作絵画や、キャンバスに異素材をパッチワークした立体作品の新作を発表します。
「普段目にしている商品パッケージや、看板など、街で目にするものの認識は、どういった変遷があって、いま自分の目の前にあるのかという『どこから来たのか?』を果たして気に留めることのほうが少ないように、文化も同じで、歴史の中で色々なものを混ぜこぜにしたものを自然に受容している感覚」と話すKINJOにとって、絵どうしを切り刻み、コラージュし、パッチワークのように組み合わせることによって全く別の作品を生み出すシリーズが誕生したことにも繋がっています。
「インスピレーションは環境から出てくる」と語るKINJOのアトリエの目の前にある、板金工場も、日々、何処かからやってきた車体の変形した自動車が、修理され、やがて何処かに帰っていくのもまた、彼が感じているスクラップ&ビルド的思考にどこかフィットしているのかもしれません。
本展では、KINJO自身が幼少期に遊んでいた落下傘部隊のおもちゃがモチーフとなった、パラシュートで何処かからやってきた人物の彫刻が登場します。その人物もやはりパッチワークされたパラシュートで展示室に降り立ち、やがてまた何処かへと軽やかに帰って行くように見えるかと思いますが、不安定な世界情勢の中で改めて私たちに消費社会においての記号とそこから受ける印象について深く考察させるきっかけを与えてくれるのです。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「平山郁夫のメッセージ」平山郁夫美術館
  2. 津田友子 「記憶は動く」白白庵
  3. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
ページ上部へ戻る