「土門拳のマチエール!」土門拳記念館

「土門拳のマチエール!」土門拳記念館

名称:「土門拳のマチエール!」土門拳記念館
会期:2024年10月26日(土)〜2025年1月19日(日)
会場:土門拳記念館
開館時間:9:00 〜 17:00
休館日:12月2日・9日・16日・23日・29日〜1月3日・1月6日・14日は休館
入場料:一般 800円、高校生 400円、中学生・小学生 無料
住所:〒998-0055山形県酒田市飯森山2-13(飯森山公園内)
TEL:0234-31-0028
URL:土門拳記念館

写真家・土門拳(1909 – 1990)は幼い頃から多くの書物を読み漁り、古今東西の美術に強い関心を抱いていました。青年期に憧れていた画家の道は19歳の頃に諦めたものの、後年に写真家として大成してからも、しばしば美術的・絵画的な視点から写真について語っています。そうした中で土門が頻繁に使った言葉の1つが「マチエール」です。本来は西洋絵画における絵具の質感を指すために使われることが多いこの単語を、土門は写真に関する言説の中でよく用いました。たとえば、「マチエールの問題こそ近代油絵の重要な課題であると同時に、油絵とは全く違った意味で近代写真の重要な課題だと思う」「マチエールをつかむということは、写真的肉体を形成するということなんだ」といった土門の言葉からは、彼にとってマチエールという概念が極めて重要だったことが窺えます。
また、仏像の“へそ”について「指をつっこんでくすぐってみたい」と語ったり、風景写真に関する持論を述べる際に「手でつかめる風景」という独自の概念を用いたりするなど、被写体や写真を巡る彼の思考の中にはしばしば触覚的な感覚が表れています。土門が得意としたクローズアップ撮影――物質が持つ質感を局所的に強調する手法――なども、そうした志向の表れだったのかもしれません。本展では、「マチエール」「質感」「触覚」などをキーワードに、多様なジャンルの土門作品を横断しながらその特性を再考します。

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