展覧会・博物館・美術館・記念館

名称：合田徹郎展「別様のアルカディア」galerie16
会期：2024年11月12日～2024年11月17日
会場：galerie 16
開館時間：12:00-18:00
休館日：月曜日
住所：〒605-0021 京都府京都市東山区石泉院町394 戸川ビル3F
TEL：075-751-9238
URL：galerie16

最近、自己とは仮に在るもの、「仮設的」なものだなとよく考える。
例えば写生という行いは、自分から向こうへ働きかけているようでいて、しかし同時に向こうからこちらに働きかけられ、今までの自身の身体を描画を通してゆっくりと変容させられていっているものだとよく感じる。目前の樹の表皮をずっと丹念に追い続けていると、その描線の反復を通して自身の手癖や力のかけ方が徐々に変容されていく といったように。
私は現在、主に動植物・山水をテーマに制作している。それら写生した動植物、古人が描いた山水、そして自身の中に既にあるものなどが、時間をかけて乳化され、少しずつ「仮設的」な自己を横や奥にずらしていき、さらに別様のモノへと一種アナクロニズムを伴いながら変化させてゆく。
そうした「仮設的」な自己を通して、今までにあまり見なかった別なる山水=アルカディアを、時間をかけ、襞(ひだ)を作るように画面に描き表せられたらと思う。