「伝統の古典菊」(2024年度)国立歴史民俗博物館

「伝統の古典菊」(2024年度)国立歴史民俗博物館

名称:「伝統の古典菊」(2024年度)国立歴史民俗博物館
会期:2024年10月29日(火)~2024年11月24日(日)
会場:国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑
料金:個人100円、団体50円
開苑時間:9:30~16:30 (入苑は16:00まで)
休苑日:11月5日(火)・11日(月)・18日(月)
主催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
住所:〒285-8502千葉県佐倉市城内町117
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL:国立歴史民俗博物館

菊は、日本を代表する園芸植物のひとつです。日本在来の植物ではありませんが、平安時代の宮廷ですでに菊花の宴が流行していたことから、遅くとも律令期には、他の文物とともに中国からもたらされていたと考えられています。平安・鎌倉時代からは日本独自の美意識により、支配者層の間で独特の花が作り出されました。筆先のような花弁をもつ「嵯峨菊(さがぎく)」は京都の大覚寺で門外不出とされ、花弁の垂れ下がった「伊勢菊(いせぎく)」は伊勢・松阪地方で盛んに栽培されました。そして、菊は支配者層の中で宴に、美術工芸品に、不老不死のシンボルとして特権的な地位を築いていったのです。
それが、近世中頃以降になると大衆化し、変化に富む園芸種の菊花壇や、菊細工の見世物が流行したと言われています。それらの流行を支えたのが、花弁のまばらな「肥後菊(ひごぎく)」と、咲き始めてから花弁が変化していく「江戸菊(えどぎく)」です。これらに花の中心が盛り上がって咲く「丁子菊(ちょうじぎく)」を加えた伝統的な中輪種は「古典菊」と呼ばれています。
くらしの植物苑では、このような「古典菊」を2000年から収集・展示してきました。今回は、各地方で独特な特徴を持った古典菊を約110品種と、歴博で実生栽培した嵯峨菊、肥後菊などオリジナルの新花約20品種を展示いたします。また今年度は「菊細工番付の変遷」をテーマに、江戸時代後期に流行した菊細工について、その番付を取り上げてパネル展示により歴史的な変遷を紹介するとともに、出版文化の視点からも菊細工番付を見ていきます。

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