イトウモモカ個展「境界のカルテ― Case Notes on the Boundary」Gallery TURNAROUND

  • 2025/7/11
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イトウモモカ個展「境界のカルテ― Case Notes on the Boundary」Gallery TURNAROUND

名称:イトウモモカ個展「境界のカルテ― Case Notes on the Boundary」Gallery TURNAROUND
会期:2025年7月29日~2025年8月10日
会場:Gallery TURNAROUND
開館時間:11:00-19:30、日曜-17:00、最新日-16:00
休館日:月曜日
観覧料:入場無料/ワークショップのみ有料2,500円
住所:〒980-0805 宮城県仙台市青葉区大手町6-22-1F
TEL:022-398-6413
URL:Gallery TURNAROUND

宮城県出身、仙台を拠点に活動する美術家・イトウモモカの東北では初となる個展「境界のカルテ」。
本展では、「他者との境界」というテーマのもと、人や社会との関わりのなかで心を動かされた体験を軸に制作された作品が展示されます。
“バウンダリー(boundary)”とは、心理学や精神医療の領域で用いられる用語で、自己と他者のあいだに引かれる心理的・物理的な境界線を指します。イトウにとってこの概念は、一時的な主題ではなく、これまで一貫して制作の核に据えられてきた深い問いでもあります。
過去には、トラウマや母子関係といった個人的な体験を背景に、天使や犬の神様といった宗教的イメージ、あるいは地元・宮城の風景と人物が交錯するようなモチーフを描いてきました。本展では、そうした表現の変遷をふり返りながら、アクリル、岩絵具、オイルパステルなど多様な素材を用いた新作・旧作が展示されます。
イトウは、他者と関わることへの戸惑いや恐れ、そこから生まれる空虚感や自己の不確かさを、線と色彩の重なりの中に繊細かつ力強く描き出します。あるときはやさしく、あるときは鋭い眼差しで。筆致やかたちの濁り、曖昧さのなかに、自己と他者との境界を探り続ける作家の姿がにじみ出ます。
その問いは、私たち自身にも静かに差し向けられています。親密さと距離、依存と自立、共有と孤立——「ちょうど良い関係性」とは、どこにどのように存在しうるのか。作品と向き合うことを通して、観る者それぞれの「境界」を見つめなおす契機となるでしょう。
会期中にはワークショップやライブペイントも予定されており、作品を通して他者と出会い、ことばを交わす場としても展覧会はひらかれています。

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