「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」

Women Artists from the MEP Studio: New perspectives in film and photography from France MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展 ─フランスにおける写真と映像の新たな見地

名称:「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」
会期:2021年7月20日(火)~9月10日(金)
住所:〒602-0898京都府京都市上京区相国寺門前町670-10
TEL:075-708-7108
URL:KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭

2021年は新型コロナウィルス感染症が世界中を分断して2年目になるが、2011年に東日本を襲った大地震と大津波、そしてその影響で起きた福島原発事故からは10年目にあたる。
現在というものが過去に起きた一つ一つの歴史の上に成り立っているのだとしたら、私たちはこの10年間に起きた二つの未曾有の大惨事に少なからず影響を受け、多くのことを学び、自省も含め、人類としての進化を遂げなければならないのだろう。
人類にとってのこの二つの出来事は、見方を変えると地球からの悲鳴とも受け取れる。
干ばつ、洪水、大気汚染、海洋汚染、品種改良、遺伝子組み替え……これまで地球の叫びになかなか耳を傾けて来なかった過去の歴史が現在にECHO(呼応)する。
世界史も日本史も自分史もお互いに響き合って現在、そして未来に繋がっていく。
そう考えると、今を切り撮り過去を記録する「写真」という媒体は「ECHO」を生み出す装置とも言えるのではないか。
人類が引き起こした問題も含め、今日地球上は問題だらけだが、現実ではノアの方舟に乗って逃げ出すことはできない。
さあ、いよいよ人類がアップデートする時がきた。

KYOTOGRAPHIE 共同創設者/共同代表
ルシール・レイボーズ & 仲西 祐介

——————————————————————

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭です。一千年の長きにわたって伝統を守りながら、その一方で先端文化の発信地でもあり続けてきた京都。その京都がもっとも美しいといわれる春に開催されます。

日本および海外の重要作品や貴重な写真コレクションを、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展開し、ときに伝統工芸職人や最先端テクノロジーとのコラボレーションも実現するなど、京都ならではの特徴ある写真祭を目指します。これまで2011年の東日本大震災を受け、日本と海外の情報交換の稀薄さを目の当たりにしました。それはおのずと双方の情報を対等に受信発信する、文化的プラットフォームの必要性への確信となりました。

日本はカメラやプリントの技術は世界を先導しているにもかかわらず、表現媒体としての評価が日本ではまだまだ低いと感じられる「写真」。私たちはここに着目し、その表現手段としての「写真」の可能性を見据えるべく国際的フェスティバルをたちあげ、この世界が注目する伝統と革新の街「京都」で実現することを誓いました。

これまで多くの企業や団体、個人の皆様のみならず、市、府、国のご協力もいただきました。このフェスティバルの発展は皆様のご支援なくしてはありえません。国際的とはまだまだ言い難い日本と海外を対等に繋げるべく私たちは日々試行錯誤を重ねておりますが、同時に様々な出会いも生み出されています。

私たちはそこから新しい価値が生まれてくることを信じ、このフェスティバルをさらに発展させるべく邁進します。ビジョン- KYOTOGRAPHIEは、ひとつの表現媒体であり、芸術的手法である「写真」への理解を深め、その可能性を伝えることを目的としています。

- 国内外の気鋭の写真家による作品の展示を中心として、多くの写真関係者と観客が集い、様々な交流によって、そこから新たな創造性が生まれるような、国際的なプラットフォームの構築を目指しています。

- 会期中は数々の教育プログラムを実施し、子供から大人、アマチュアからプロ写真家まで、写真を通して、芸術や建築、歴史文化などの関連分野にも造詣を深めていただけるよう取り組みます。

- 「観客・アーティスト参加型」「歴史的建造物を活用した斬新な展示デザイン」「国際色豊かな事務局チームによる運営」といった独自性において、京都発信の日本国内における国際的な現代アートイベントとしてのモデルとなることを目指します。

- KYOTOGRAPHIEを通して生まれた交流から、新たなクリエイションやビジネスが生まれること、京都での芸術分野の雇用促進へつながることを希求します。

- 開催地・京都への世界的な注目度を高め、国内外から京都に足を運ぶ理由となる重要な年間行事として定着することを目指します。

アーウィン・ オラフ
Erwin Olaf
アヌス ミラビリス -驚異の年-
supported by MATSUSHIMA

共催:京都府

京都文化博物館 別館
10:00–19:00 | 休:9/21、27、10/4、11
一般 ¥1,200
学生 ¥900(要学生証提示)
※入場は閉館の30分前まで。

アーウィン・ オラフ Erwin Olaf アヌス ミラビリス -驚異の年-
アーウィン・ オラフ Erwin Olaf アヌス ミラビリス -驚異の年-

1959年オランダ生まれ。現在オランダ・アムステルダム在住。
世界的なファッションフォトグラファーであると同時に、女性、有色人種、LGBTQ +コミュニティなどにフォーカスをあてた作品を中心に制作している。 2019年、アムステルダム国立美術館に500点の作品が収蔵され、オランダ獅子勲章の「ナイト(騎士)」の称号を受勲。
ドイツのバイエルンの森を撮影したランドスケープ作品や、気候変動により住む場所を追われた人などを中心に撮影されたポートレート作品からなる「Im Wald(森の中)」シリーズを展示。
長い歴史の中で移動を繰り返しながら自然を搾取する人間の傲慢さを感じ、対照的に常にその場所に静かに存在する圧倒的な自然の力にインスピレーションを受けたという。
新型コロナウイルスのパンデミックによる自主隔離の様子をとらえた写真と映像作品「エイプリルフール」(2020年)も発表。
それぞれ日本での発表は初となる。

榮榮&映里(ロンロン&インリ)
RongRong&inri
即非京都

京都市上下水道局 共同開催

琵琶湖疏水記念館 屋外スペース
9:00–16:30 | 休:9/21、27、10/4、12
無料
※入場は閉館の30分前まで。

榮榮&映里(ロンロン&インリ) RongRong&inri 即非京都
榮榮&映里(ロンロン&インリ) RongRong&inri 即非京都

中国写真芸術の先駆者である榮榮(1968年生)と、日本人写真家の映里(1973年生)は2000年より、「榮榮&映里」として北京で共同制作を開始。中国における写真表現のけん引役を担っている。
2007年、中国・北京の草場地に中国初となる写真専門の現代写真センター「三影堂撮影芸術中心」を設立。中国における現代写真芸術の発掘、普及、発展のためのプラットフォームとなることを目指し、年間を通して様々な展覧会やプログラムを行っている。
2012年から2014年にかけ、新潟の原始の自然の中で圧倒的な水の生命環に影響を受け「妻有物語」を制作して以来、「生命の水」の存在が創作の根底に流れているという。
2015年には京都に移住。歴史、文化、風土が複合し重層的な景観を生み出してきた千年の都「京都」の文化的景観の根底に、水循環が深く影響していることに着想を受け生まれた新作「即非京都」を発表する。

MIROIRS – Manga meets CHANEL / Collaboration with 白井カイウ&出水ぽすか
presented by CHANEL NEXUS HALL
協力:株式会社集英社

誉田屋源兵衛 竹院の間、黒蔵
10:00–18:00 | 休:9/30、10/7、14
無料
※入場は閉館の30分前まで。

MIROIRS – Manga meets CHANEL / Collaboration with 白井カイウ&出水ぽすか
MIROIRS – Manga meets CHANEL / Collaboration with 白井カイウ&出水ぽすか

「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)の人気作『約束のネバーランド』の原作者・白井カイウ&作画家・出水ぽすかと、シャネルの協業による展覧会。
シャネルというブランドからインスピレーションを受けて描き下ろされたマンガ『miroirs』が集英社ジャンプコミックスより今春刊行された。本展では、描き下ろされたマンガ作品とともに、ロベール・ドアノー、フランク・ホーヴァット、マン・レイ、ベレニス・アボット、セシル・ビートン等、著名な写真家による写真作品をはじめ、シャネルの貴重な資料も展示される。
マンガ作品に込められたメッセージと、そのインスピレーション源となったシャネルの精神(スピリット)について複合的に表現された展覧会では、作者たちとシャネルとの時代を越えた出会いを追体験することができる。

デイヴィッド・シュリグリー
David Shrigley

型破りな泡
presented by Ruinart

ASPHODEL
11:00–20:00 | 無休
無料
※入場は閉館の30分前まで。

デイヴィッド・シュリグリー David Shrigley 型破りな泡
デイヴィッド・シュリグリー David Shrigley 型破りな泡

リャン・インフェイ
Yingfei Liang
傷痕の下
KG+ Select 2020 Award Winner

Sfera
12:00–18:00 | 休:9/22、29、30、10/6、7、13、14
無料
※入場は閉館の30分前まで。

リャン・インフェイ Yingfei Liang 傷痕の下
リャン・インフェイ Yingfei Liang 傷痕の下

中国・広州生まれ。2015年に中国を代表する経済メディア「財新メディア」に参画。フォトジャーナリストとして、中国のスポットニュースと社会的マイノリティに関する報道に携わる。
性暴力のサバイバー(被害から生き抜いた人)のトラウマティックな記憶やその後の人生をなぞり、時に三人称、時に一人称で事象を語ることでその被害の本質を浮かび上がらせるマルチメディアプロジェクト「Beneath the scars」が
「KG+ Award 2020」グランプリを受賞する。KYOTOGRAPHIE 2021では、「Beneath the scars」が新たなアプローチで再編され、展示される。
2020年5月に武漢でCOVID-19によって家族を失った人々の物語を取り上げた短編映像作品「Good Morning, My Wife In Heaven」が、世界報道写真オンライン映像オブ・ザ・イヤーに入賞するなど、近年注目が集まっている。

Women Artists from the MEP Studio: New perspectives in film and photography from France
MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展

─フランスにおける写真と映像の新たな見地
マルグリット・ボーンハウザー
アデル・グラタコス
マノン・ロンジュエール
ニナ・ショレ&クロチルド・マッタ

supported by Kering’s Women In Motion
キュレーター:サイモン・ベーカー
HOSOO GALLERY
10:30–17:30 | 無休
一般 ¥800
学生 ¥600(要学生証提示)
※入場は閉館の30分前まで。

Women Artists from the MEP Studio: New perspectives in film and photography from France MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展 ─フランスにおける写真と映像の新たな見地
Women Artists from the MEP Studio: New perspectives in film and photography from France MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展 ─フランスにおける写真と映像の新たな見地
Women Artists from the MEP Studio: New perspectives in film and photography from France MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展 ─フランスにおける写真と映像の新たな見地
Women Artists from the MEP Studio: New perspectives in film and photography from France MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展 ─フランスにおける写真と映像の新たな見地

パリのMEP(ヨーロッパ写真美術館)が選んだ5人のフランス人若手女性アーティストによるグループ展。2018年、MEPは若手アーティストの初個展を開催することと若手女性アーティストの支援を目的とした施設「Studio」を新たに開設した。
本展では、ジャンルや分野の垣根を越えて横断的な活動を見せているフランスの新世代の写真作家たちの表現の豊かさ、多様性、そして独自性を紹介する。本展の5名の作家(マルグリット・ボーンハウザーMarguerite Bornhauser、マノン・ランジュエールManon Lanjouère、アデル・グラタコスAdèle Gratacos、そして二人組のユニット、ニナ・ショレ&クロチルド・マッタNina Cholet & Clothilde Matta)はフランスの活気あふれる現代アートシーンを体現する存在である。作品のハイブリッド性(交雑性)や、写真や映像という表現手法に対する先鋭的なアプローチが特徴的である。

本展は、ケリングの「ウーマン・イン・モーション」により支援されている。「ウーマン・イン・モーション」は、アートとカルチャーの分野で活躍する女性に光を当てることを目的として2015年に発足し、以降様々な芸術分野における女性の地位や認識について理解を深め、変化を促すためのプラットフォームになっている。

9bンガディ・スマート
Ngadi Smart
ごはんの時間ですよ

出町桝形商店街
DELTA/KYOTOGRAPHIE Permament Space
出町枡形商店街:アーケードに常時展示
DELTA:9:00–21:00 | 休:9/29、30、10/6、7、13、14
無料

ンガディ・スマート Ngadi Smart ごはんの時間ですよ
ンガディ・スマート Ngadi Smart ごはんの時間ですよ

西アフリカのシエラレオネ出身のンガディ・スマートは、ロンドンとアビジャン(コートジボワール)を拠点にヴィジュアル・アーティストとして活動している。イラストレーション、写真、デザインに加え、コラージュなどのミクストメディアも制作している。
イラストレーションでは、アイデンティティ、人種差別、フェミニズム、ジェンダーなどに焦点を当て弱者の声を表現することで、「普通」「美しさ」「正しさ」の定義に疑問を投げかける。風俗、サブカルチャー、関係性などをテーマに写真作品も発表。近年はアフリカ人としての視点で、その官能性や文化を記録することにも関心を抱いている。
KYOTOGRAPHIE2021の招聘作家として京都のローカル商店街のひとつ出町桝形商店街とコラボレーションし、商店街の様々な催しが撮られた古写真と現代の商店街の写真をエコー(呼応)させたコラージュ作品を新たに制作し発表する。

9a
ンガディ・スマート
Ngadi Smart
多様な世界

supported by 株式会社チェリオコーポレーション

フライングタイガー コペンハーゲン 京都河原町ストアー3F
11:00–20:00 | 無休
一般 ¥1,000
学生 ¥600(要学生証提示)
※入場は閉館の30分前まで。

9a ンガディ・スマート Ngadi Smart 多様な世界
9a ンガディ・スマート Ngadi Smart 多様な世界

西アフリカのシエラレオネ出身のンガディ・スマートは、ロンドンとアビジャン(コートジボワール)を拠点にヴィジュアル・アーティストとして活動している。イラストレーション、写真、デザインに加え、コラージュなどのミクストメディアも制作している。
イラストレーションでは、アイデンティティ、人種差別、フェミニズム、ジェンダーなどに焦点を当て弱者の声を表現することで、「普通」「美しさ」「正しさ」の定義に疑問を投げかける。風俗、サブカルチャー、関係性などをテーマに写真作品も発表。近年はアフリカ人としての視点で、その官能性や文化を記録することにも関心を抱いている。
KYOTOGRAPHIE2021の招聘作家として京都のローカル商店街のひとつ出町桝形商店街とコラボレーションし、商店街の様々な催しが撮られた古写真と現代の商店街の写真をエコー(呼応)させたコラージュ作品を新たに制作し発表する。

トマ・デレーム
Thomas Dhellemmes
Légumineux 菜光
-ヴェルサイユ宮殿の古代種-

両足院(建仁寺山内)
10:00–17:00 | 休:9/23、10/11–13
一般 ¥1,000
学生 ¥600(要学生証提示)
(同会場で開催される八木夕菜展もご覧いただけます)
※入場は閉館の30分前まで。

トマ・デレーム Thomas Dhellemmes Légumineux 菜光 -ヴェルサイユ宮殿の古代種-
トマ・デレーム Thomas Dhellemmes Légumineux 菜光 -ヴェルサイユ宮殿の古代種-

1963年フランス生まれ、現在パリ在住。幼少時より写真に熱中する。
ヴィジュアルアートを学んだのち、カーボベルデ共和国に移住。パリに戻って来たのち、写真に身を捧げることを決意する。写真スタジオ「Atelier Mai 98」を設立し、ライフスタイル・美食・ラグジュアリーをテーマとしたコミッションワークを手がけるほか、個人の作品制作にも力を注ぐ。2000年代以降はポラロイド「SX 70」 を使用して作品を制作。
KYOTOGRAPHIE 2021では、ヴェルサイユ宮殿の歴史ある「ポタジェ・デュ・ロワ(王の菜園)」で栽培が続けられている、希少ながら守られている古代種の野菜を撮影した「Légumineux」シリーズを展示する。
デレームの作品は、生命の儚さや賢さ、根源的な力を私たちに語りかける。

八木夕菜
Yuna Yagi
種覚ゆ

両足院(建仁寺山内)
10:00–17:00 |休: 9/23、10/11–13
一般 ¥1,000
学生 ¥600(要学生証提示)
(同会場で開催されるトマ・デレーム展もご覧いただけます)
※入場は閉館の30分前まで

八木夕菜 Yuna Yagi 種覚ゆ
八木夕菜 Yuna Yagi 種覚ゆ

2004年、ニューヨーク・パーソンズ美術大学建築学部卒業。カナダ、ニューヨーク、ベルリンを経て、現在は京都を拠点に活動。「見る」という行為の体験を通して物事の真理を追求し、視覚と現象を使った作品制作、インスタレーションを国内外で発表している。「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 最優秀ポートフォリオ・レビュー/ハッセルブラッド賞」(2016年)受賞。パリ国際現代写真アートフェア、FOTOFEVER (2017年) に招待作家として参加し、2019年Eberhard Awardsにノミネート。
長崎県雲仙市にて有機農業と種の自家採種を30年余り行い、在来種・固定種の野菜の種を守る「種取り農家」の岩崎政利氏の活動に着目。「野菜の一生を見届ける」という岩崎氏が育てる野菜の生命力と、種を守るという営み、雲仙の自然の豊饒さを捉えた。八木の真摯なまなざし越しに映る野菜の生命力は、市場原理に左右される状況や気候変動など、世界中でいま起きているさまざまな問題に静かに一石を投じている。

リシャール・コラス
Richard Collasse
ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示
波──記憶の中に

二条城 二の丸御殿 台所・御清所、東南隅櫓(とうなんすみやぐら)
9:30–17:00 | 休:9/22、29、10/6、13
一般 ¥1,400
学生 ¥1,000(要学生証提示)
(同会場で開催されるすべての展示をご覧いただけます)
*二条城への入城は16:00まで
*別途二条城への入城料が必要となります。(一般料金620円ほか)

リシャール・コラス Richard Collasse ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示  波──記憶の中に
リシャール・コラス Richard Collasse ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示 波──記憶の中に

2011年の東日本大震災、そしてそれに伴い起きた原発事故から10年。いまだに復興とは程遠い困難な生活を続けている人々がいる。国内外の5組のジャンルの違うアーティスト達による、3.11に対するそれぞれのオマージュ。

1953年、フランス生まれ。シャネル日本法人会長。1971年に初来日して以来日本の文化に深く親しみ、日本で6編、フランスで5編の小説を刊行する。
自身でも写真作品を制作するだけでなく、KYOTOGRAPHIEを創設時より支援し、シャネル銀座ビルディング内に写真に特化したプログラムを開催するアートスペースを創設するなど、多角的に写真の文化育成に貢献する。
東日本大震災1カ月後に東北を訪れ、「SMILE IN TOHOKU」という女性を対象にしたメイクアップ・サービスをシャネルとしてボランティアで実施する。コラスはいつもカメラを携え、沿岸地区を覆いつくした荒野と悲しみを捉えた。そうして撮った写真と現地で出会った人々の語りに基づき、東北に住む人々の試練についての証言を著した小説『波』を2012年3月に刊行する。本展は、コラスの文章と写真の融合ともいえる展示となる。

四代田辺竹雲斎
Chikuunsai IV Tanabe
ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示
STAND

supported by LOEWE FOUNDATION
二条城 二の丸御殿 台所・御清所、東南隅櫓(とうなんすみやぐら)
9:30–17:00 | 休:9/22、29、10/6、13
一般 ¥1,400
学生 ¥1,000(要学生証提示)
(同会場で開催されるすべての展示をご覧いただけます)
*二条城への入城は16:00まで
*別途二条城への入城料が必要となります。(一般料金620円ほか)

四代田辺竹雲斎 Chikuunsai IV Tanabe ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示  STAND
四代田辺竹雲斎 Chikuunsai IV Tanabe ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示 STAND

2011年の東日本大震災、そしてそれに伴い起きた原発事故から10年。いまだに復興とは程遠い困難な生活を続けている人々がいる。国内外の5組のジャンルの違うアーティスト達による、3.11に対するそれぞれのオマージュ。

大阪・堺で代々竹工芸を営む三代田辺竹雲斎の次男として生まれる。東京藝術大学美学部彫刻科卒業後、実家のある堺に戻り、三代竹雲斎の下で竹工芸の修行に励む。 2001年、アメリカ・フィラデルフィア美術館クラフトショーに招聘され出品、オブジェが所蔵される。その後ボストン美術館、大英博物館、フランス国立ギメ東洋美術館、メトロポリタン美術館など世界各国で展覧会を開催。
「伝統とは挑戦なり」を思想とし、用途に即した花籃(はなかご)や茶道具など代々の技術を受け継いだ作品の制作を続けながら、竹によるインスタレーションや現代的なオブジェを制作。世界各地で展開する空間に広がるインスタレーションにより竹工芸の新しい可能性を見出している。

片桐功敦
Atsunobu Katagiri
ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示
Sacrifice

二条城 二の丸御殿 台所・御清所、東南隅櫓(とうなんすみやぐら)
9:30–17:00 | 休:9/22、29、10/6、13
一般 ¥1,400
学生 ¥1,000(要学生証提示)
(同会場で開催されるすべての展示をご覧いただけます)
*二条城への入城は16:00まで
*別途二条城への入城料が必要となります。(一般料金620円ほか)

片桐功敦 Atsunobu Katagiri ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示  Sacrifice
片桐功敦 Atsunobu Katagiri ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示 Sacrifice

2011年の東日本大震災、そしてそれに伴い起きた原発事故から10年。いまだに復興とは程遠い困難な生活を続けている人々がいる。国内外の5組のジャンルの違うアーティスト達による、3.11に対するそれぞれのオマージュ。

1973年大阪生まれ。華道家。1997年大阪府堺市に続くいけなば流派、花道みささぎ流の家元を襲名。片桐の制作スタイルは伝統のいけばなから現代美術的なアプローチまで幅広く異分野の作家とのコラボレーションも多数。
2013年−14年の1年間福島県南相馬に移り住み、震災の爪痕が色濃く残る場所でひたすら花を生けて歩き、『Sacrifice──未来に捧ぐ、再生のいけばな』という写真集に昇華させた。2020年冬再び福島を訪れ、原発事故で飼い主が避難勧告を受けた時に止むなく置き去りにした牛たちが空腹のあまりにかじって死んでいった牛舎の柱を撮影する。
同シリーズと「Sacrifice」の写真作品及びいけばなのインスタレーションを発表予定。

ダミアン・ジャレ & JR
Damien Jalet & JR
ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示
防波堤

二条城 二の丸御殿 台所・御清所、東南隅櫓(とうなんすみやぐら)
9:30–17:00 | 休:9/22、29、10/6、13
一般 ¥1,400
学生 ¥1,000(要学生証提示)
(同会場で開催されるすべての展示をご覧いただけます)
*二条城への入城は16:00まで
*別途二条城への入城料が必要となります。(一般料金620円ほか)

ダミアン・ジャレ & JR Damien Jalet & JR ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示  防波堤
ダミアン・ジャレ & JR Damien Jalet & JR ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示 防波堤

2011年の東日本大震災、そしてそれに伴い起きた原発事故から10年。いまだに復興とは程遠い困難な生活を続けている人々がいる。国内外の5組のジャンルの違うアーティスト達による、3.11に対するそれぞれのオマージュ。

ダミアン・ジャレ
世界的なコレオグラファー(振付師)。その活動はダンスの領域を超え、視覚芸術、音楽、映画、演劇、ファッションなどのさまざまな分野に広がっている。名和晃平とコラボレーションした「VESSEL」が2016年に日本初初演のち話題となり、世界各国で上演される。
2020年に新型コロナウィルスが猛威を振るう中、パリ・オペラ座に招待され、 9人のダンサーのための作品「Brise-Lames(防波堤)」を、アーティストのJR、ピアニスト・作曲家の中野公揮、ダンサーのエミリオス・アラポグルとコラボレーションして制作。公演がロックダウンによりキャンセルとなり、ルイーズ・ナーボルニにより映像作品として収められたパフォーマンスがKYOTOGRAPHIE 2021で上映される。JRが撮影した同作品のスチール作品も展示される。

JR
世界各国の都市のストリートやスラムなどの路上で写真作品の展示を行なっている。2011年、TED Prizeを受賞。その後参加型の国際的なアートプロジェクト「Inside Out」を開始し、2021年3月までに138カ国42万人が参加。世界各国に登場する巨大フォトブースで撮影されたポートレートもしくはメールにて送られたポートレートが白黒写真となり出力され、世界中の屋外スペースで貼られ話題を呼ぶ。

[上映作品クレジット]
コレオグラファー:ダミアン・ジャレ
舞台美術・衣裳:JR
アソシエイト・コレオグラファー:
エミリオス・アラポグル
演奏・楽曲:中野公揮
パリ・オペラ座 ダンサー:
Letizia Galloni, Alexandre Gasse, Takeru Coste, Heloise Bourdon, Pablo Legasa, Juliette Hilaire, Hohyun Kang, Clémence Gross, Jeremy Loup Quer, Appoline Anquetil
照明:Fabiana Piccioli

小原一真
Kazuma Obara
ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示
空白を埋める

キュレーター:天田万里奈
二条城 二の丸御殿 台所・御清所、東南隅櫓(とうなんすみやぐら)
9:30–17:00 | 休:9/22、29、10/6、13
一般 ¥1,400
学生 ¥1,000(要学生証提示)
(同会場で開催されるすべての展示をご覧いただけます)
*二条城への入城は16:00まで
*別途二条城への入城料が必要となります。(一般料金620円ほか)

小原一真 Kazuma Obara ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示  空白を埋める
小原一真 Kazuma Obara ECHO of 2011─2011年から今へエコーする5つの展示 空白を埋める

2011年の東日本大震災、そしてそれに伴い起きた原発事故から10年。いまだに復興とは程遠い困難な生活を続けている人々がいる。国内外の5組のジャンルの違うアーティスト達による、3.11に対するそれぞれのオマージュ。

1985年岩手県生まれ。写真家、ジャーナリスト。ロンドン芸術大学フォトジャーナリズム修士課程卒業。2012年、東日本大震災と福島第一原発・原発作業員を記録した写真集『RESET』(ラースミュラー出版/スイス)、2015年には太平洋戦争で被害を受けた子供たちの戦後を描いた『Silent Histories』(RM/スペイン)を発表。長期的視野からチェルノブイリ原子力発電所事故を記録した 『Exposure/Everlasting』(2015)では世界報道写真賞を受賞。災禍の中で見えなくなっていく個に焦点を当てた作品制作に精力的に取り組みながら、2020年には米ナショナルジオグラフィック協会より助成を受けて、コロナ禍の最前線で働く看護師・介護士による看取りの記録を続けている。
KYOTOGRAPHIE2021では、収束作業を担う福島第一原発作業員を追った作品と、新型コロナウィルスの医療・介護従事者に焦点を当てた二つのシリーズを展示する。

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