企画展「彦根藩儒学の胎動―新たな学びの18世紀―」彦根城博物館

企画展「彦根藩儒学の胎動―新たな学びの18世紀―」彦根城博物館

名称:企画展「彦根藩儒学の胎動―新たな学びの18世紀―」彦根城博物館
会期:2025年11月8日(土)〜12月7日(日)
会場:彦根城博物館
開館時間:8:30〜17:00(入館は16:30まで)
入場料:一般700円、小中学生350円
住所:〒522-0061 滋賀県彦根市金亀町1-1
TEL:0749-22-6100
URL:彦根城博物館

学文の意得 野村東皐著 彦根城博物館
学文の意得 野村東皐著 彦根城博物館

概要:
本展「彦根藩儒学の胎動―新たな学びの18世紀―」は、江戸中期の彦根藩における儒学の受容とその発展をたどるものである。18世紀、彦根藩では京都の儒学者若林強斎(1679〜1732)が高宮宿で活動し、彼の思想が藩士たちに影響を与えた。また、江戸の儒者と交流を持った藩士・野村東皐(1717〜1784)は、その学問的視野を広げ、藩内に新しい知の流れをもたらした。彼らの活動はやがて藩校創設へとつながり、彦根藩における学問振興の礎を築いた。
本展では、当時の儒学書や手稿、書簡などを通して、藩士たちがどのように新たな学問を受け入れ、体系化していったのかを紹介。展示資料の中には、野村東皐著『学文の意得』など、彦根城博物館所蔵の貴重な文献も含まれる。江戸中期の地方藩における知的ネットワークの実相を浮かび上がらせる学術的意義の高い企画展である。

二字書「順行」 彦根城博物館
二字書「順行」 彦根城博物館
若林強斎肖像 小浜市立図書館蔵
若林強斎肖像 小浜市立図書館蔵

作家略歴:
若林強斎(わかばやしきょうさい/1679〜1732)
京都出身の儒学者。伊藤仁斎の古義学を学び、朱子学に対する実学的・人間主義的な立場から独自の思想を展開。高宮宿で講学を行い、近江地方の知識層にも影響を与えた。

野村東皐(のむらとうこう/1717〜1784)
彦根藩士であり儒学者。江戸の学者たちと往来し、朱子学と陽明学を柔軟に取り入れながら、学問の道を藩士教育に活かした。著書『学文の意得』は、学問の目的を徳の涵養と社会への実践に置いた点で特筆される。

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