特別展「没後40年 荻須高徳リトグラフ展 ―稲沢市荻須記念美術館コレクション―」八王子市夢美術館

名称:特別展「没後40年 荻須高徳リトグラフ展 ―稲沢市荻須記念美術館コレクション―」八王子市夢美術館
会期:2026年1月30日(金)~2026年3月22日(日)
会場:八王子市夢美術館
開館時間:10:00~19:00(最終入場18:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館し翌平日休館)
入場料:一般900円、学生(高校生以上)・65歳以上450円、中学生以下無料
住所:〒192-0071 東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
TEL:042-621-6777
URL:八王子市夢美術館

概要:
「没後40年 荻須高徳リトグラフ展 ―稲沢市荻須記念美術館コレクション―」は、フランス・パリを拠点に独自の画境を築いた洋画家・荻須高徳のリトグラフ作品に焦点を当てた回顧展である。荻須は1927年に渡仏し、戦中・戦後の一時帰国期間を除き、50年以上をパリで過ごした。パリの街並みや人々の生活を詩情豊かに描き続けた彼は、日仏両国で高い評価を受け、没後もなお多くの人々に愛されている。

本展では、稲沢市荻須記念美術館の所蔵品から、荻須自身が寄贈したリトグラフ作品を中心に展示する。彼が晩年に取り組んだリトグラフは、油彩で培った確かなデッサン力を基盤に、軽やかで透明感あふれる色彩表現を実現している。初期のモノクロ作品には明快な構成と線描の美しさが際立ち、1970年代以降のカラー・リトグラフでは、パリやヴェネツィアなどの風景を柔らかな光の中に再構成している。また、展覧会ポスターや年賀状など、生活に寄り添うデザイン的側面も紹介され、荻須の創作の幅広さを体感できる内容となっている。

作家略歴:
荻須高徳(おぎす・たかのり、1901–1986)は、愛知県稲沢市出身の洋画家。東京美術学校(現・東京藝術大学)で藤島武二に学び、1927年に卒業後、フランス・パリへ渡る。佐伯祐三らと交流を重ねながら制作活動を展開し、戦時中に一時帰国するも、戦後再びパリに戻り、1986年に同地で没するまで制作を続けた。落ち着いた色調と重厚な構図で知られる油彩作品のほか、晩年には160点を超えるリトグラフを制作。パリの街角を舞台に、人々の営みや都市の静寂を詩的に描いた画風は、日仏両国で高く評価されている。
















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