「甲村 有未菜 日本画展 ―船跡をたどる―」大丸京都店

名称:「甲村 有未菜 日本画展 ―船跡をたどる―」大丸京都店
会期:2026年3月25日(水)~2026年3月31日(火) ※最終日は17:00閉場
会場:大丸京都店 6階 美術画廊
入場料:無料
住所:〒600-8511 京都府京都市下京区四条通高倉西入立売西町79
TEL:075-211-8111
URL:大丸京都店

概要:
甲村有未菜は、風景の中に流れる時間の痕跡を静かにすくい取り、形と余白によって定着させる日本画家である。本展「―船跡をたどる―」では、過去作から最新作までを通して、時間の経過とともに持続していく存在の充実を描き出す。

甲村の制作は、風景そのものを写し取ることを目的としない。景色の中から抽出された形態と、その周囲に残された余白は、視覚的な情報を削ぎ落とすことで、かえって「そこに在り続けるもの」の気配を強く喚起する。画面に重ねられた顔料の層や素材の物質感は、描かれた対象を説明するのではなく、見る者にその存在を「想う」時間を与える。

タイトルに掲げられた「船跡」は、すでに消えた行為でありながら、波紋として水面に残り続ける痕跡を象徴している。甲村の作品もまた、描かれた瞬間を超えて、見る者の内側で静かに揺れ続ける時間を内包している。過去作と現在作を併せて展示する本展は、制作の軌跡を辿ると同時に、時間が作品の内部でどのように堆積してきたかを可視化する試みでもある。

本展は、即時的な物語や感情を語るのではなく、静かな持続としての風景、そして痕跡としての絵画に向き合う機会となるだろう。

「follow in the wake」
F10、水性顔料

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