Takto Ando 「色差異論」THE SECRET MUSEUM

Takto Ando 「色差異論」THE SECRET MUSEUM

名称:Takto Ando 「色差異論」THE SECRET MUSEUM
会期:2022.02.25(金)~2022.03.26(土)
開廊時間: 13:00〜19:00、
休館日:月曜日・水曜日・木曜日
入場料:無料
会場:THE SECRET MUSEUM
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-21-2
TEL:03-3797-3019
URL:THE SECRET MUSEUM 

本展では、2021年に撮影したヌードポートレイト作品を中心に、2019年に同一人物を二つのシチュエーションで撮影したシリーズ「EQUINOX(エキノクス)」も併せて展示します。展示タイトルは、ゲーテの「色彩論」に由来しています。太陽光をプリズムに通すことで七色に分解できることを発見した科学者ニュートンへの批判を発端として書かれたこの書物には、科学技術が進歩した未来を危惧する記述も存在します。Ando曰くその「未来」はちょうど2020年前後、まさに現代にあたるのだそうです。身体的に男性である被写体を捉えた一連のヌード作品には、ポージングや構図などをはじめ一般的に「女性ヌードのもの」とも捉えられるボキャブラリーが見られます。EQUINOXシリーズ含め、二項対立と思われがちな様々な事象を同居させた作品に対し、Andoは鑑賞者の理解、分類、命名を求めていません。仮にこれらの作品を理解する手段として何かしらの言葉が充てがわれたとしても、それがあることでまたひとつ「真の理解」から遠ざかるのだと話します。また、どんな芸術表現でも裸は必然的にエロティシズムを含む一方、それを「ポルノ」と感じる人間の邪心や反応、それらが写真のサイズや色彩の有無によって左右される点が興味深い、とAndoは語ります。今回会場として選んだSECRET MUSEUMにパリのエロティズム美術館に近しい空気を感じたこと、また写真の発展普及に裸体の写真表現が寄与していた歴史的文脈も絡め、本展では「ある仕掛け」もお楽しみいただけます。
社会情勢がめまぐるしく変化し、様々な情報や標語が氾濫し、論理的な確証を重んじる風潮も加速して久しい昨今。まさしくゲーテが著したとおり、命名や分類によって正体を突き詰めたつもりになろうとも、そこに本質は存在しないということ、一方で人間が枠組みをできる限り手放した結果獲得できる新たな可能性を、本展は提示するでしょう。

Ando Takto プロフィール
1982年東京生まれ
2007年大学中退後、アシスタント時代を経て以後フリー
2019年新たな原点としてTakahiro Yagvchiを被写体に“EQUINOX”を撮影
2020年同内容をスライドとして、モデルによるポエトリーリーディング・
自身による楽器演奏と合わせライブ上映
2021年撮影の“Mourning In Red (Play)”と併せ
本展示「色差異論」の“色差異論” “EQUINOX”はTakahiroを被写体とした三連作である。
www.pointrinc.com/

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