名称:ミニ展示「三井永一 挿絵展」町田市民文学館ことばらんど
開催期間:2022年2月8日(火曜日)から4月10日(日曜日)
開催時間:午前9時から閉館まで
会場:町田市民文学館ことばらんど1階文学サロン
休館日:毎週月曜日、2月10日(木曜日)、3月10日(木曜日)
観覧料:無料
主催:町田市民文学館ことばらんど
住所:〒194-0013東京都町田市原町田4-16-17
TEL:042-739-3420
URL:町田市民文学館ことばらんど
当館の収蔵品を順次公開するミニ展示シリーズ「お宝展示」の第14弾として、三井永一氏の挿絵原画をご紹介します。
三井氏は、1977年、57歳の時に世田谷区代田から町田市小川に転入して自宅兼アトリエを構え、以来34年間をここで過ごしました。
1970年代後半から描いた、架空の城塞や小建築をモチーフにした幻想的な油彩画のシリーズは、この自宅近隣のスケッチを素材としています。また、リトグラフの中には「境川」というタイトルの作品が数点あり、初期の版画は町田市立国際版画美術館に寄贈されています。
2008年には、挿絵原画、装幀原画など約300タイトルを当館にご寄贈いただきました。挿絵や装幀を手掛けた主な作家は、柴田錬三郎、早乙女貢、池波正太郎、笹沢佐保、山田風太郎、横溝正史、小松左京、高木彬光など、時代小説、剣豪小説、ミステリー小説が中心です。今回は、その中から多くの方に知られている作品の挿絵をご紹介します。
三井永一
洋画家・版画家・挿絵画家・ガラス絵作家
1920年1月2日生まれ。山形県鶴岡市出身。
1936年鶴岡中学校の美術教師であった地主悌助にすすめられ上京、川端画学校、春陽会洋画研究所に学び、木村荘八に師事した。1938年第16回春陽会展に18歳で初入選、1939年第3回文展に初入選。1940年にはパリから帰国した岡鹿之助の教えを受けている。1943年から45年、満州、済州島で兵役。春陽会で1953年に絵画部会員になり、1964年には版画部の設立に携わった。以来、油彩画、版画(リトグラフ)、ガラス絵など、多様な絵画作品を発表し、現代美術展、詩画展、国際アートクラブなど当時の前衛美術動向との交流も重ねた。1960年代前半から、柴田錬三郎、早乙女貢、池波正太郎、横溝正史、小松左京、宇野千代など数多くの作家の挿絵、カット、装幀などを手がけた。歴史時代小説、ミステリー小説、伝記など多岐にわたり、技法も木村荘八ゆずりの日本画風から前衛的なタッチまで多彩である。1971年度第2回講談社出版文化賞(さしえ賞)を受賞。2013年鶴岡市致道博物館で「画家93歳三井永一の軌跡―油絵・リトグラフ・挿絵―」展を開催。会期中の6月1日、病のため93年の生涯を閉じた。
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