名称:「華宵・折衷の美 展」高畠華宵大正ロマン館
会期:2022年2月5日(土)〜5月8日(日)
開館日:毎週土・日曜日
(3月26・27日は学会開催のため臨時休館)
開館時間:11:00〜17:00(入館締切は30分前)
入館料:一般500円
中高大学生・65歳以上 400円
障がい者手帳をお持ちの方・400円
会場:高畠華宵大正ロマン館
住所:〒791-0222愛媛県東温市下林丙654-1
TEL:089-964-7077
URL:高畠華宵大正ロマン館
高畠華宵(1888-1966/愛媛県宇和島市出身)が、大正から昭和初期にかけて、挿絵画家としては異例とも言えるほどの名声と人気を誇ったのは、何よりも華宵の絵が「美しかった」からにほかなりません。
迷いがなく流麗で明快な線描、華やかで艶やかな色彩、これらの要素は、都会的で洗練されたモダニズムを表現するのにはピッタリでした。バランスの取れた身体や顔の写実的(西洋絵画的)な描写は、それまで浮世絵的な表現に馴染んでいた当時の人々には、新しい美しさ・和洋折衷の美しさとして受け入れられました。大正末期の人気最盛期には、出版社が他の画家に「華宵に似た」人物像を描かせたほどでした。
こうした造形的な要因に加えて、華宵の美しさのもう一つの理由が「折衷の美しさ」です。
「大人でもなく、子どもでもない」少年・少女、男でも女でもない両性具有的な顔、西洋と東洋が混じり合ったファッションなど、全く異なる性質のものが、華宵作品では美しく融合して描かれています。さらに江戸娘や伊達男、年中行事を描いた作品では、日本の古き良き時代(江戸以前の過去)の風俗と大正モダニズムが混じり合います。また子どもと花、鳥、虫などの合体像や人魚や胡蝶などの女性と魚や蝶々が融合した姿、アラビアンナイトのような世界を描いた作品では、大正趣味とオリエント趣味の現実と幻想が融和しているのです。
今回の展覧会では、「折衷」をキーワードに華宵の作品世界を紹介します。
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