「MILESTONESー余白の図案」京都伝統産業ミュージアム

「MILESTONESー余白の図案」京都伝統産業ミュージアム

名称:「MILESTONESー余白の図案」京都伝統産業ミュージアム
会期:2022年04月23日(土) 〜 2022年07月18日(月)
会場:京都伝統産業ミュージアム
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:4/25(月)、5/30(月)、6/27(月)
料金:一般:800円
   学生・各種割引:500円
   ※18歳以下無料
住所:〒606-8343京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 京都市勧業館「みやこめっせ」B1F
TEL:075-762-2670
URL:京都伝統産業ミュージアム

京都・西陣の株式会社 細尾に残された約2万点にもおよぶ帯図案がもつ「余白」のデザインに着目する展覧会です。
株式会社細尾は、 2014年から京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)と共同の「MILESTONES」プロジェクトとして、次世代が活用できるアイデアソースとするため、約2万展に及び帯図案のデジタルアーカイヴに取り組んできました。
この展覧会では、このプロジェクトによって得られた膨大な図案のデータを活用し、 堂園 翔矢氏(コンピュテーショナル・デザイナー/プログラマー)が機械学習によって生成した新たな図案と、「カラーとコンセプト」を特徴とするクリエイティヴ・ユニット「SPREAD」が独自の解釈で着彩した過去の図案を、インスタレーションとして公開します。
「図案」という言葉は、明治期に「デザイン」の訳語として生まれました。その源流の一つは、京都における工芸の近代化です。以来、図案を土台とした工芸の創作活動は、産業、教育の両面から一般に普及していきました。
西陣織もその例に漏れず、約20もの分業された工程は、図案の作成から始まります。この展覧会で紹介する約2万点の図案は、その下書きにあたる未着彩の図案です。それは、まさに図案家が後世のクリエイションのために残した「余白」であり、今を生きる私たちがデザインの可能性を再考するための一つの道標となるでしょう。
今回の展覧会にて、機械学習と着彩による図案の解釈を通じ、デザインとは何かをぜひ考察していただきたいと思います。
MAILESTONE プロジェクト
京都芸術大学が行っている、第一線で活躍するアーティスト・クリエイターが学生と共に活動する実戦型授業「ウルトラプロジェクト」のひとつとして、2014年より株式会社細尾と京都芸術大学が共同で行っているプロジェクト。
細尾が代々受け継いできた手書きの帯図案をデジタルアーカイヴ化することで、後世に伝統的な帯図案を残していくとともに次世代が活用できるアイデアソースとして新たなデザインへの展開につなげることを目指しています。参加学生たちは帯図案を一枚ずつ手作業でスキャニングし、図案のデジタルアーカイヴに取り組むとともに、各図案に込められた意味のリサーチを進めています。
株式会社 細尾
元禄年間の1688年、京都・西陣において大寺院御用達の織屋として創業。
京都伝統の先染め織物である西陣織は、1200年前より貴族をはじめ、武士階級や裕福な町人たちの圧倒的支持を受けて育まれてきました。
細尾では、現在「帯」「きもの」といった伝統的な西陣織の技術を継承しながら、革新的な技術とタイムレスなデザイン感性を加えることによって、唯一無二のテキスタイルを生み出し、国内外のラグジュアリーマーケットに向けて展開しています。
https://www.hosoo.co.jp
インスタレーション参加アーティスト
堂園翔矢
1988年生まれ、東京都在住。データやアルゴリズム、機械学習を用いた領域横断的なデザインやリサーチを中心に活動。直帰のプロジェクトに深地宏昌との共作「4D DRAWING」(2021)や、本展でもディレクションを担当する西陣織の老舗・細尾との共同研究開発「Quasicrystal」(2020)がある。アルスエレクトロニカ、文化庁メディア芸術祭など受賞多数。
SPREAD
山田春奈&小林弘和によるクリエイティブ・ユニット。長い時間軸で環境を捉えるで環境を捉えるランドスケープデザインの思考と鮮烈な印象を視覚に伝えるグラフィックデザインの手法を融合。環境・生物・物・時間・歴史・色・文字、あらゆる記憶を取り入れ「SPREAD=広げる」クリエイティブを行う。
主な仕事に「国立新美術館開館10周年」記念ビジュアル工場見学イベント「燕三条 工場の祭典」など。
https://spread-web.jp

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