名称:「陽 咸二展 混ざりあうカタチ」宇都宮美術館
会期:2023年2月19日(日)〜2023年4月16日(日)
会場:宇都宮美術館
時間:9:30〜17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日
3月22日(水)
観覧料:一般 1,000円(800円)
大学生・高校生 800円(640円)
中学生・小学生 600円(480円)
※( )は20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料。
※宇都宮市在学または在住の高校生以下は無料。宮っ子の誓いカードまたは学生証を要提示
※毎月第3日曜日(2月19日、3月19日、4月16日)は「家庭の日」です。高校生以下の方を含む家族で来館の場合、企画展観覧料が一般・大学生は半額、高校生以下は無料です。
※4月1日「市民の日」は、宇都宮市民は観覧無料です。来館の際は住所が確認できる身分証明書を要提示
住所:〒320-0004栃木県宇都宮市長岡町1077
TEL:028-643-0100
URL:宇都宮美術館
本展は、大正から昭和初期にかけて活躍した彫刻家 陽咸二(ようかんじ 1898-1935)の全貌を明らかにするはじめての大回顧展になります。
陽は小学校卒業後、牙彫や篆刻の職人として修業したのち、島田墨仙に日本画を学び、ほどなく彫刻家 小倉右一郎の門下生になったのを機に、本格的に彫刻の道に進みました。帝展や東台彫塑会への出品を重ねながら、徐々に頭角をあらわしていきましたが、とくに、1927年(昭和2)年から参加した彫刻団体「構造社」では主要メンバーとして活動し、「彫刻の社会化」を目指した同社の理念を象徴するような作品を精力的に発表しました。
かれの芸術の特徴の一つは、ひとりの作家の手によるものとは思えないほどの多様な作風です。絵画、版画、工芸、表紙絵など手がけた分野も幅広く、様式も具象や抽象、簡素なタッチから細密描写にいたるまで多様で、モチーフやテーマも和洋を問わず人物、風景、説話などさまざまです。いまひとつの特徴としては、ひとつの作品のなかで異なる要素を並べたり、重ねたりしながら、これまでにない新たなイメージを生み出した点です。たとえば、代表作の《降誕の釈迦》では、釈迦と摩耶夫人を西洋の<聖母子像>のフォーマットを借りて表現し、話題を集めました。
陽は生花、釣魚、麻雀など数多くの趣味に興じましたが、とくに蒐集趣味においては、希代の趣味人三田平凡寺が立ち上げた「我楽他宗」に参加しています。同宗では「横臥山夜歓寺(おうがさんやかんじ)」と名乗り、蒐集対象を「支那趣味一切」とさだめ、社会的地位、性別、国籍など関係なく、さまざまな人々と交歓しました。作品制作あるいは交友関係において陽は、まさに異(他)が入り混じる状況を積極的に生み出し、楽しんでいるかのようです。
本展は5つのキーワードを手掛かりに、陽咸二の独特な芸術世界を逍遥していきます。
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