名称:「ー暁の歌ー松木崇展」西武池袋本店
会期:2023年4月12日(水)~18日(火)
会場:6階(中央B7)=アートスペース
入場料:無料
住所:〒171-0022 東京都豊島区南池袋1丁目28−1
TEL:03-3981-0111(代表)
URL:西武池袋本店
◆作品について
私が作品の中で取りあげるモチーフは人物、飛行船や気球などの空を飛ぶもの、花、木と木のある風景などです。
作品にかける想いは、対象を忠実に再現するというより、それらモチーフが持つ匂いのようなものを大切にし、ある種の「懐かしさ」を覚えるような世界を描けたらと考えています。
他人と同意見なら発言する必要はないという説に私は大賛成です。絵も同じだと思います。
私の仕事は未だ稚拙で自分の表現のスタイルを模索している段階ですが、ほんの少しだけでも、自分の絵でしか言えないこと、自分だけの小さな発見があるなら発言が許されるのではないかと考え、作品を発表しています。
◆作品の描き方について
作品は、パネルに麻布を張り、下地はムードン(白亜)と膠(にかわ)を使って吸収性の下地を作っています。キャンパス、特に油絵の新しいキャンパスの描き始めに少し弾くような感じが苦手で、以前から現在の下地を愛用しています。
絵具は、基本的にアクリル絵具ですが、ハイライトの部分に油絵具を使うこともあります。
吸収性の地ぬりの特製を使って、うすく溶いた絵具をキャンパスに寝かせた状態でしみ込ませて、絵肌を作ることもあります。人物は、モデルを使うこともありますが、ほかの資料などを使うこともあります。自分の人物画の場合、個人の特性を描きたいわけでは全くないので、早い話、モデルは新聞のチラシの写真でも何でもいいのです。自分が欲しいのはある種の表情です。人物に外人が多いのも、個人の特性を出したくない、一種の無国籍な感じが好きだからかもしれません。人物は、髪型、顔、服を全く別のところから引用して組み合わせることも少なくありません。ほかのモチーフにしても、ほぼ同様のことが言えます。木のある風景にしても、現実にはない風景です。ただ、飛行船や気球などのモチーフについては、昔の写真、資料も見て参考にしますが、自分で紙に一度設計図のようなものを描いてみてから制作にかかります。実際の飛行船は上部の風船の部分がもっと大きいのですが、絵画的に自分なりに描いています。作品の色については、ご覧のとおり私は決して色彩の美しい絵描きではありません。
パレットの上の絵具も、茶色と青色を主体にした地味なものです。
多彩な色と、光の世界に対する憧れはあるのですが、自分の表現しようとするものに近づけようと試行錯誤するうちに、この色彩とこの絵肌に近づいてしまうのです。ただ、自分の色を決定するうえで、参考になったのは古いセピア色の写真と、昔の彩色写真、19世紀の絵葉書などにある、白黒写真に後から色をつけたものです。
[松木崇 Takashi Matsuki profile]
1965年 愛媛県東予市(現西条市)出身
1988年 大阪芸術大学卒
1989年 個展 ヒロヤ画廊(松山)
1990年 渡欧(在スペイン)
1991年 58サロン・デ・オトーニョ(マドリード)参加
1993年 帰国
2012~2016年 個展・グループ展多数 ギャラリーキャメルK(松山)、遙風堂(松山)、ギャラリー遊(今治)など
2017年 個展 ギャラリーアビアント(東京)、三人展 ギャラリーアンフィール(松山)、夏目漱石に捧げるアート展 アートモール(東京)
2019年 個展(西武池袋本店)
現在 愛媛県今治市在住
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