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錦里 2007.02.26更新
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「西蜀第一の街」と呼ばれる錦里は、秦漢の時代に興り、西蜀の歴史上最も古く、最も商業の息吹を具えた街の一つだった。漢代•三国時代、蜀の錦里の主要な生産工房は、成都の錦江南岸に集中した。武侯祠のすぐ隣に位置し、「錦官」とか「錦里」と呼ばれた。唐•宋の時代には「錦里」が成都の代名詞だった。
成都は蜀漢政権の首都だった。諸葛亮と三国志の英雄は、成都人の心に特殊な地位を占め、深刻な影響を与えた。成都は三国時代の文化の蓄積が特別豊かで、中国の都市中、三国時代の遺跡が最も多く保存されている。
今の錦里は、もとの錦里遺跡を濃縮したもので、武侯祠に近接し、北は錦江に臨み、東は彩虹橋を望む。精神は秦•漢•三国時代の霊魂、外面は明•清時代の風貌、中身は四川西部の気風と民俗だ。歴史と現代を有機的に融合して、三国文化の外延を拡大して、古い寺院に新しい活力を注ぎ込んだ。
この街は2004年の年末に回復された。陽光がさんさんと降り注ぐ日に、初めて錦里に来た。古めかしく優雅な、「錦里」という大文字を刻んだ門楼(屋根つきの門)を抜けると、突然、目の前に石畳の道が現れた。応接にいとまがないほど、料理店、宿屋、茶館、店舗、舞台、迂回する廊下、立派な邸宅などが並んでいる。昔の商人服を着た行商人が声をあげて物を売り歩く声が絶え間なく続き、非常に賑やかだ。小さい橋のほとりでは、赤いハスの花のような雨傘の下、露店の台にさまざまの商品を堆く積み上げられている。銅鑼と太鼓の音で、こっちの舞台には、男役•女形•敵役•端役•道化役などがメーキャップして登場し、管楽•打楽の音が鳴り響く中、そっちの舞台には派手な花嫁かごが揺れながら運ばれてくる。透明で光り輝く水滴が、古い水がめの中に落ち、さざなみが立っている。さまざまのバーに観光客の足が向かう。街の職人に自分の胸像の彫刻を頼むと、百元で真に迫った胸像ができる。
四川のスナックは歴史が長く、種類も多く、それぞれに風味がある。錦里の「好吃街」(食物の美味しい街の意)には、四川各地の有名なスナックが集まり、その場で作って、呼び売りをしている。無くなった昔のスナックも、またここで復活した。伝統的な呼び売り様式を踏襲する店舗もあり、蒸し菓子の露店の前で、客たちが、熱気が立ち上るかまどをみて、拍子木の音を聞いて、新鮮な菓子の出来上がりを待っている。食べる者あり、見る者あり、本当に美味しいスナックを見ることができる。
夜になると、錦里の赤い燈篭が高くかけられる。さっぱりしたお茶の香りや濃いコーヒーの香りが漂っている。料理店は人声で沸き立ち、宿屋には灯火があかあかと輝く。四方八方から観光客がやってくる。成都人はグルメで遊び上手だと言う。のんびり過ごすレジャーの気分が濃いため、最近メディアは、成都を中国の十大居住適合都市の一つと評定した。「レジャー」志向の成都人は、1700年あまり前にここで起った、馴染みの『三国志』を現代経営に活用し、その聡明さを実証した。
出所:「人民中国」
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