考古用語辞典 A-Words

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原始社会崩壊 2007.03.18更新

堯舜と禅譲

【和:げんししゃかいほうかい
【中:Yuan shi she hui beng huai
神話時代>原始社会の崩壊

 労働用具の改良、農業生産の向上により、氏族・部族・部族連合の首領の地位を利用して、多くの産物を独り占めする、私有財産への動きが発生します。伝説には、堯はたいへん物持ちで、美しい衣服や楽器やたくさんの牛・羊を舜に贈ったとか、舜の家は粮食を貯蔵する倉庫を持っていた、などもあります。
 舜はかつて生産物の一部を別の地方に持っていって、他の氏族と交換しました。禹の家もたいへん金持ちで、父親の鯀は城を築いて自分の財産を護りました。禹の家はしだいに貴族になって行きます。
 氏族・部族・部族連合の中で、禹は次第に特別な地位を得ます。指導に服従しない者は懲罰をうけました。あるとき禹が各部族の首領を招集した時、防風氏が遅刻し殺されたといいます。
 禹は部族連合の首領となった後、皋陶を助手にしました。皋陶が死ぬと、益を助手にしました。
 禹が死んだ後、益が部族連合の首領の任務を継ぎました。しかし、禹の家族は永久に部族連合の管理権を持ち続けようとしました。禹の子の啓は一部の部族と氏族の首領の支持を勝ち取り、部族連合が分裂しました。
 益はやむなく職を離れ、啓が各部族を支配しました。父子相伝(世襲)の始まりです。 氏族共同体は瓦解し、原始社会(ユートピア)は崩壊、奴隷社会へと移行します。出所:小林松篁

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