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揺銭樹 2007.04.23更新

揺銭樹

【和:ようせんじゅ
【中:Yao qian zhu
殷・周時代>三星堆遺跡|青銅器>揺銭樹

  四川省三星堆遺跡出土
  青銅と陶器
高149.1cm,台座径26.5cm
後漢時代に、とりわけ四川地方に限って墓によく副葬されていた揺銭樹は極めて特徴に富んだ遺物である。台座は往々にして山の形かまたは怪獣の形をし、その上に揺銭樹が差し込まれている。樹の幹には枝分れが6段あり、段ごとに4木の枝か伸び出て、その上に漢代の「五鉢銭」に囲まれた「西王母」(伝説上の西方女神)が鎮座している。そして、幹の頂上には大きな神鳥(鳳凰?)が立っている。この揺銭樹をめぐっては、死者が死後の世界で無限の財産が得られるようにという意味を込めて副葬品にしたものと見る見解がある一方、被葬者の魂がこの神権化した樹木に沿って「西王母」の棲む崑崙山へ昇仙できるために墓の中に供えられたものと考える意見もある。三星堆文化の「神樹」伝統から考えれば、四川地方にほぼ限られたこの揺銭樹は、土着文化の源流を汲んだ結果だったと理解してよいであろう。この意味においては、後者がより合理性のあるものであると思われる。
出所:『三星堆』

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