考古用語辞典 A-Words

時代別順

旧石器時代
新石器時代
神話時代
殷・周時代
春秋戦国
秦・漢・三国
晋・南北朝
隋・唐・五代
宋・遼・金・元
明・清

分野別順

基本用語
青銅器
陶磁器
金銀・玉器
石器・ガラス
彫刻・書画
絹・衣類
建造物・遺跡・墓
歴史名城
歴史人物
研究機関
研究者
面白テーマ

莫高窟 2007.04.30更新

【和:ばっこうくつ
【中:Mo gao ku
晋・南北朝|面白テーマ>世界文化遺産>莫高窟

  莫高窟は俗に千仏洞と呼ばれ、敦煌から東南25km離れた鳴沙山の東麓の懸崖にあり、南北の長さは1600m。洞窟は366年に切り開き始め、今は彩色絵画のある洞窟が491ヵ所、うち唐代の洞窟は223カ所、歴代の壁画が45万平方メートル、彩色彫塑が2400体、唐・宋(618~1279)時期の木構造の建築が5カ所、蓮花柱石と地面に敷かれた模様付きレンガが数千点、それに蔵経洞が保存されている。建築、絵画、彫塑、敦煌散逸書物からなる総合的芸術殿堂である。莫高窟芸術は、10数の朝代、千年以上を経て、本土漢・晋芸術の伝統を踏襲しながら、南北朝と唐宋芸術の風格を吸収し、さらに域外芸術の風格を絶えずに受け取り、溶合って全方位、多次元の芸術絵巻に形成し、世界では、規模が最も大きく、最も完璧に保存された仏教芸術の宝庫である。それで、『世界文化遺産リスト』にランクされた。敦煌市は、甘粛省河西廊下、祁連山の北麓にある。面積312万km2、人口48万人。境内の西部、北部は殆どゴビ砂漠で、オアシスは東南隅にあり、総面積の45%を占めている。党河は境内にある唯一の川で、硫勒河に属す内陸河で、祁連山の氷河から源を発し、全長390mで、敦煌オアシスの命脈である。典型的な乾燥気候に属する。周りはゴビ砂漠に囲まれるが、土地が平かで気候が温暖で、水源が充足し、豊かな砂漠のオアシス都市で、上質の果物と綿花の出産地である。
敦煌は文化芸術の宝庫莫高窟の所在地で、シルクロードにある重鎮であり、古代西部辺境の軍事要塞でもある。1986年に中国国務院に歴史文化名城に指定された。漢の武帝元鼎六年(紀元前414年)に敦煌郡を設けてから、今からすでに2000年以上の歴史を持つ。敦煌は、東西側交通の要衝にあり、古代中原王朝が西域、ギリシア、ローマへの進出、西部民族の東進に行く必ず通さなければならない所だった。華夏文化はここから西方に、西側文明もここから中原へに伝わり、東西側文化交流の中枢であった。唐代(648~909)の敦煌は最も最盛期を迎え、中国、インド、中アジア、西アジア、エジプト、ギリシアなどの異文化を吸収し、カラフルな文化景観を呈し、ユーラシア大陸人類文明の異彩を放っていた。燦爛たる歴史文化、独特な砂漠風光は、敦煌観光に絶えぬ発展をもたらした。敦煌は、シルクロードにある世界に注目させる観光勝地となった。出所:中国世界遺産「敦煌莫高窟」

関連情報

Copyright 2006 abc0120 All rights reserved.