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鏨字銀薫爐(香炉) 2007.08.04更新
北宋時代 太平興国二年(977)
1969年河北省定県静志寺塔基出土
銀
高さ25.5cm 口径19cm 重さ477.2g
定州市博物館蔵
古代中国においては香水が発達しなかったため、香をたくことが広く行われた。香炉は香木をたくための道具である。仏教徒は、供養をするときに香を大量にたく必要があったので、香炉と仏教とは強く結びつき、仏具の一種ともなった。中国では仏塔からさまざまな種類の香炉が出土しているが、銀製のものは比較的貴重である。
この銀薫炉は幾つかの部分からなる。真中は炉身であり、それを支える三本の獣足が下につく。胴体と足とを結ぶのが環をくわえる獣面だが、同じような獣面は胴体の表面にも飾られている。炉の口縁に金粉で塗られた唐草や水鳥の文様がある。炉蓋の上にも飾られている。炉蓋の上に蓮華形のつまみが立ち、煙を出すための透彫がある。つまみのまわりには蓮華弁がめぐり、そこから四羽の鳳凰が雲の間を飛び回るという文様が配置されている。炉の胴体に献金した僧侶、信者たちの願事と名前が刻まれている。出所:『中国の金銀ガラス展』
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