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玉戈(戈という武器の形をした儀礼用玉器) 2007.08.07更新
商時代 前17~11世紀
1986年広漢市三星堆一号祭祀坑出土
玉製
長さ40cm、幅10.1cm、厚さ0.8cm
三星堆博物館蔵
戈とは木製の細長い棒の先に刃部が直角になるように据え付けた武器のことである。しかし、この戈は玉製で、しかも非常に薄く作られている点や、本来、紐などを通して木製の棒に「戈」を固定するための孔が形骸化し、かなり上方部に開けられている点などから、実戦用の武器とは考えにくく、何らかの軍事的な意味合いをともなった儀礼用の玉器として用いられたものと思われる。このような幅の広いタイプの玉戈は明らかに中原の系統を引くもので、段墟遺跡の婦好墓などからもほぼ同様の特徴を備えた玉文が出土している。このことは三星堆文化と当時の中原王朝との関係性を直接的に示していよう。ただ、三星堆では、このような中原系統の玉戈のほかに、三星堆独自のタイプの玉戈も多数生み出されている。中原の文化を取り入れつつ、独自の文化をはぐくみ続けていった二星堆文化の特徴がここでも色濃く浮かび上がる。出所:「よみがえる四川文明」
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