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玉貝(子安貝を模した玉の飾り)2007.08.09更新
商晩~西周時代 前14~8世紀
2001年成都市金沙遺跡出土
玉製
長さ3.2cm、幅2.7cm、厚さ0.2~0.63cm、重さ8g
成都市文物考古研究所蔵
子安貝を模した玉器。裏面は平らに磨かれ、上方には穴があけられており、ペンダントとして用いられたものと思われる。また、左右両側には玉牙壁に見られるようなギザギザ状の突起がこの玉器にも飾られており、金沙遺跡に独特に見られる特徴がここにも表われている。中国では新石器時代以降、海から遠く離れた内陸部の遺跡からも数多くの子安貝が出土することが知られ、また二里頭遺跡や商代に属する墓のなかには大量の子安貝を副葬する例も少なからず存在し、当時このような海洋産の貝が何らかの重要な意味をもっていたと考えられる。同じ成都平原に位置する三星堆遺跡からは、一号坑から62枚、二号坑からは4600枚もの実物の子安貝が出土している。周囲を高い山々に囲まれた内陸世界である成都平原が、直接的であれ間接的であれ、海洋産の貝を産出する沿海地域と密接な繋がりを持っていたということは非常に興味深い。そしてまた、金沙遺跡でこのように子安貝が玉で精緻に模倣されたということは、三星堆のみならず金沙の人々にとっても子安貝が何らかの重要な意味のあるものとして捉えられていたということを示していよう。出所:「よみがえる四川文明」
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