時代別順
分野別順
|
“成都”銅矛 2007.08.09更新
【和:“せいと’どうばう】 |
【中:Cheng du tong mao】 |
春秋戦国|青銅器>“成都”銅矛
|
戦国時代後期 前4~3世紀
1986年滎経県同心村堅穴船棺一号墓出土
青銅製
全長21.9cm、首の部分の長さ10.5cm、刃の長さ11.4cm、幅3.1cm
滎経厳道古城遺跡博物館蔵
首(骹)の部分に耳のようなループが付いた巴蜀青銅矛である。矛には虎の全身が鋳出され、身体は矛を半周して裏面の刃部まで続く。矛を側面から見ると、虎が大きく口を開けて矛を飲み込んでいるかのようである。虎の姿は他の巴蜀青銅器に出現する虎と同様であるが、このように虎が大胆に表現されたものはない。虎の鼻先には“成都”と、刃部にはて公”という文字が線刻される。出土地の滎経は交通の要衝で、墓は秦が巴蜀併合後に要衝の守りとして駐屯させた、現地の部族民の墓群だとされる。成都と線刻されたのは、成都の部族の矛であるからなのか。本件は出土資料に蜀の都である成都が表記された最古の例である。他にも略称だが漆器に地名が記されることが多い。例えば秦人の移民墓である青川郝家坪墓からは、“成亭”と製造地名のある漆器が発見され、成都亭を略した表記であると考えられている。出所:「よみがえる四川文明」
関連情報
|
|
Copyright 2006 abc0120 All rights reserved.