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人頭紋矛 2007.08.11更新
【和:じんとうもんぼう】 |
【中:Ren tou wen mao】 |
春秋戦国|青銅器>人頭紋矛
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戦国時代 前5~3世紀
1992年茂県南新郷牟托村ニ号陪葬坑出土
青銅製
長さ16.1cm、幅2.7cm
茂県羌族博物館蔵
ソケット状の首(骹)には人の頭部が浮き彫りで描かれる。巴蜀青銅器にはこのような人頭の図像がないため、本件は在地の独自性を加味した青銅器だといえる。この人物は花びらのような模様のある冠を被り、大きな目と鼻を持つ。興味深いことに、この冠は三星堆二号祭l祀坑出上の青銅立入像の 冠によく似ている。そして骹にある半円形の環は、ちょうどこの人物の耳を表現しているかのようだ。鼻より下には2つの弧を描いた線が左右対称に描かれる。この矛の紋様は中原西周青銅器を源とする三角戈の獣面紋がさらに変容したものだと思われる。この茂県牟托の墓からは、紀元前11から5世紀までの中原や楚の青銅器を模した器物が出土している。また武器には巴蜀青銅器や西南の滇文化の青銅器が出土しており、また在地性の強い武器も出土している。三星堆文化の名残を感じさせるこの矛は、中原・巴蜀・滇の文化を受容した、この地域の文化の複合性をよく示している。出所:「よみがえる四川文明」
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