清(雍正期)、雍正帝が冬に着用した毛皮のついた龍文様がある明黄色の繻子地の吉服
衣服類
総丈143cm，両裄194cm，袖口17.5cm，裾幅132cm
北京故宮博物館蔵
明黄色の龍袍は，清朝皇帝の吉服の一種です。聖寿(皇太后の誕生日〕・万寿〔皇帝の誕生日〕・千秋〔皇后、皇貴妃，貴妃、妃の誕生日）の各節，結婚などの祝い事のある日や，祭祀の際に，皇帝はいつもこうした吉服を着用しました。この龍袍は明黄色の繻子地に，強く撚った二本の糸で絹線繍など様々な刺繍方法によって，海水と江崖，彩雲や，十二章が施されています。また，金糸で九匹の金龍が刺繍されています。刺繍技術が細かく．文様に広がりがあって流暢で，まばゆいほど色鮮やかで美しいものです。
これは、清朝になり，最初に十二章を応用した雍正帝の龍袍であり，内側に黄色の付箋で「世宗」と墨書されています。明確な年代が特定できる貴重な文物的価値，また得難い歴史的価値を持っています。この袍は故宮博物院の収蔵品の中でも，特筆されるもののひとつです。出所：『紫禁城の后妃と宮廷芸術』

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